拒絶反応も大事にしてあげたい
植物には興味を示さなかった私が、最近になってバラが大好きになりました。
最も好んでいるのはピンク色のバラです。
バラに限らずピンク色の花は、私のテーブルの上で映えるんです。
私はもともとピンクに染まりたいくらいピンク色が好きです。
しかし、何年か振りで訪れたバラ園で、あることに気づいてしまいました。
多種多様なバラの中でも、一際目立ち、私を魅了したバラは、オレンジ系のバラだったのです。
ピンク色のバラだけがそこにあるのと、たくさんの色の中でのバラは別物だったのです。
実は、私はオレンジ色が大の苦手です。
一度、パワーストーンのお店で暇つぶしをしていた時に、「あなたのラッキーカラーをチェックしてみませんか」と、誘惑され、お願いしてしまいました。
ラッキーカラーが複数の場合もあると言われました。
私の色は、一色、オレンジでした。
この時の私は、走って逃げよう、この事実から逃げよう、でした。
どうしても認めたくなかったんです。
不思議とこの件がたまに思い出され、そういえばオレンジって言ってたなぁと頭をよぎるのです。
バラ園では最も華やかで、私を惹きつけたやわらかなオレンジ色の花。
おかげで苦手な色にも心を開くようになりましたが、今でもバラ限定で受け入れただけです。
もしかしたら、オレンジ色は、本当に私にいいものなのかもしれないのに。
あらゆる事に、心のどこかで拒絶反応を起こし、受け入れたくない、あるいは変化を避けたいという感情に振り回され、その度に逃げ回ってきたように思います。
抵抗感を抱く心に聞いてみたくなったんです。
今私に何が起きているのですかと。
どうやら思ってた以上のことが ”今” 起きているようなんです。
例えば、何十年も同じ場所で生き続けていた薔薇の木を全く違う環境に植え替えたような。
新しい場所に移動した私は、それまで居なかった環境に馴染む必要があります。
私がそこに来たことで、場所そのものにも影響を与えています。
共に受け入れ、受け入れられを経験している状態です。
戸惑い、怯え、帰りたい、でも過去には戻りません。
こんな愛らしい震えを無視して先に進もうとしたら逃げたくなるのも当然でしょう。
気つかないうちに変わっていた自分という、新しい環境にまだ馴染めない幼い私がいます。
強引に咲かせることはできます。
でも、それは大切な心根を殺しかねないのです。
プラスチックではない本物を咲かせたいのなら、手塩にかけた「私」が育つのを待つ方が近道だとわかりました。
失敗を重ねてきたからそう思うのです。
急いては事を仕損ずる、です。
ゆっくりと確実に、間違いながら学んでいたいです。
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