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西村賢太と私小説と純文学

西村賢太の小説を読んだ。紛れもなく純文学である。

純文学とはSF小説やミステリー小説とは明らかに違う。読んだ人が作品の中に自分自身を投影し、心に何かの引っ掛かりを残すものである。

西村賢太作品は私小説である。私小説は日本で独自に進化したものと言われているが、文学として普遍的なものを持っているのではないかと思った。

西村賢太の小説に新しい文学テクニックはない。むしろベタに素人っぽく書いている。しかし、人生を小説の中に見出す。こいつは俺のことを書いていると思わせること。それに西村賢太は成功している。

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