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【四川/西安⑦】西安で遥か古の時代に想いを馳せる

昨日のゼミで『空海—KU-KAI—美しき王妃の謎(原題:妖猫传)』の映画を見て「あっ、今!西安に行ったときのことについて書かなくちゃ」って思って、中国一人旅シリーズの⑥を飛ばして⑦へ。⑥の成都のことはまた気が向いたら!他にも書いていない旅行の話もちゃんと文章にして昇華させたい。

ちなみに空海の映画は1.5倍速かつ繁体字字幕だったため、6割程度しか理解できなかったけど、CGが綺麗でRPGのゲーム画面見ているかのようだった。(1.5倍速だったから、人間が歩くスピードが速くてそれがよりゲーム感強めてた)
ゼミの教授が映画の後に唐王朝のことをさらっと解説してくれて、安禄山の乱で玄宗皇帝が破れて、成都に逃げたみたいな話をしてて、成都→西安と訪れた身としては「あぁ、逆だったら玄宗皇帝がたどった道だった!」と謎の悔しさにつつまれた…。

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西安では3日自由に動ける時間があったから、いろいろ見てきた。

博林博物馆っていう石碑とか墓碑とかが置いてある博物館で石碑を見ながら昔の文字が上手い人達の匠の技にほれぼれしたり、ちょうど文化の授業で中国の書体とかについて詳しく習ったばっかりだったから、それを目で追うのも楽しかったし、紙ではなく石に残すってことは後世まで残したいと思ったのかもしれないと妄想した。

また数千体の兵馬俑を目の前にしたときに始皇帝の権力の強さや、そんな権力が強い人でも死は孤独で寂しいものって考えていたのかもしれない、と妄想したり、

回族街でハラールのご飯を食べて、文化の融合を感じたり…。控えめに言って尊かった。

西安の市内をぐるっと囲んでいる城壁は一周14kmあって、本当は自転車で一周サイクリングするのが定番らしいのだけど、中国で主流のモバイル決済に慣れていたせいで手持ちの現金が足りなくて自転車のデポジットが払えず、14km一周ひたすら歩いた。夕方6時くらいに歩き始めて、閉門ぎりぎりの22時過ぎに出発したところまで到着。筋肉痛がすさまじかった。
今考えるとなんの修行だろうと思うのだけど、歩いているときは昔の人が敵の侵入を防ぐためだったり、城壁の中へ出入りする人を管理するためにとてつもない労力を使って建てたのだな..と感慨深くなったり、文化の授業の万里の長城の課で習った城楼、矢を射る窓である箭楼など、西安の城壁でも同じ役割があって、非常にワクワクした。

今回の旅は基本的に一人で移動することが多かったから、ずっといろんなことをぐるぐる考えてて、歩いている間もだいたいそんな感じだった。しかし4時間もとめどなく考えがぐるぐるして、足も棒のようだし、疲労感はすごかった。

他にも大雁塔で三蔵法師!!ってなったり、シルクロードを通りインドから持ち帰ったものがここから中国に広まったのかと考えるだけでも心が満たされた。

塔の上から町全体を俯瞰することができて、昔々栄えた都はこんなところだったのかなと妄想が楽しい。

妄想が楽しい!!!

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ここまで書いてみて自分の語彙が乏しくってちょっと悲しいけれど、観光地に行ってここまで歴史に浸ることができるようになったのは、人生で初めて、家族ではなく友人と旅行したときに、彼女が京都の三十三間堂で「ここで貴族の息子たちが蹴鞠をしていたかもしれないし、そこの塀を忍者が走っていたかもしれない…」と言っていたのを聴いて、今までにそんなこと思ったこともなかった!と目からうろこで、それ以来私もそんな考えをしてしまうようになってしまった。価値観が違う人と旅行に行くと新しい発見があったり視点が増えたりしてものすごく楽しい。

だから観光地は古都とか歴史を感じるところが好きだし、文化が入り混じってるところも大好き。たいていの観光地は歴史はあるのだけれども。。

もしかしたら私は生まれが長崎で町中に中国や西洋チックな建物とか多かったから、異国情緒だったり文化がごたごたしてる、そういう場所に惹かれるのかもしれない。

とにかく、昔に想いを馳せるって楽しいよって話でした。
西安の細かい観光や食べたものについては次回にでも…

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