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鳴神どもの矜恃──格闘技イベントRIZINが宿す「誇り」の正体⑨

9.PRIDE「オーナー」・石坂徳州と太田興業


 PRIDEは1990年代から2000年代にかけて世界的な人気を誇った格闘技イベント。当時、榊原はドリームステージエンターテイメント(DSE)の役員や代表として運営に携わっていた。

 PRIDEの初代代表を務めたのは「KRS(格闘技レボリューション・スピリッツ)」会長だった石坂徳州(石川徳州、金徳州)である。その後も石坂は実質的なオーナーとして君臨。彼と特別な関係にあった暴力団・太田興業はさまざまな面で榊原のビジネスを支えていた。

 PRIDEが人気の絶頂にあった2006年3月、「週刊現代」で一つのシリーズが始まる。「格闘技とテレビ局と暴力団」と題された一連の追及記事。告発したのは格闘技イベント「イノキボンバイエ2003」(猪木祭り)のプロデューサーを務めた川又誠矢だった。

「広域暴力団傘下のX組幹部」とは誰なのか

 NHK「紅白歌合戦」の裏番組として民放3局が格闘技中継で競った2003年大晦日。川又は日本テレビと組んだ。

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