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ワンルームマンション投資

不動産投資のジャンル(物件)はたくさんあります。「1棟アパート」「1棟マンション」「戸建」「区分」「トランクルーム」…、変わり種だと「デイサービス棟」とかもあります。

このなかの「区分」はRC(鉄骨コンクリート)マンションの1室が対象となります。区分には「ワンルーム系」と「ファミリー系」に分かります。ワンルームは文字通りで1~2名向けのお部屋(~30㎡前後)、ファミリーは家族向けのお部屋(50㎡以上)となります。

巷ではワンルーム投資はやめろ、危険との認識がありますが、正解でもあり不正解でもあります。ワンルームに限った事ではありませんが、不動産投資において一番の悪は「高掴み」です。

高掴みとは市場価格よりはるかに高額で購入する事です。不動産投資は、「購入」「運営」「売却」の流れで最終利益が決まります。例えば市場価格より1,000万円割高で購入した場合、売却の際には当然その価格では売れません(さらには経年劣化で価値は下がり続ける)。市場価格との差は手出し(穴埋め)する必要が出てきます。

ようは高掴みになっていなければ、ワンルームであっても採算は取れます(築年とかの要素もあるので絶対とは言えません)。高掴みすれば1棟であっても苦しみます。

ワンルームは不動産価格自体が安いので、普通のサラリーマンにも融資が付きやすいです。そこをワンルーム屋は狙ってきます(融資がつかない属性の人は元々相手にしない)。

ワンルーム屋の勧誘の常套文句は「生命保険替り」「年金替り」「節税」が多いです。

「生命保険替り」は、団信(団体信用生命保険)の事をさします。住宅ローンを組む時の団信と同じです。「死亡したら債務がチャラ」になるのですが、経費がかかり経年劣化する不動産を、生命保険替りに買おうとするのはあまりにも無謀です。

「年金替り」は、元本の返済が終われば家賃収入がまるまる入るので、定年退職後の定期収入となる事です。しかし、35年ローンを払い終わった時は新築であっても築35年。とても当時の家賃収入額は望めません。またその頃には修繕積立金も相当額になり、建て替え問題も浮上し、支出ばかり増えていきます。

「節税」は、家賃は「不動産所得」となり、サラリーである「給与所得」と損益通算できる事です。不動産は土地と建物に分かれますが、建物は経年劣化するため減価償却して経費化が可能です。また購入初年度は不動産取得税や仲介手数料、登記費用などはかかるため、それらも一定額経費化できます。ようは、不動産所得の赤字を給与所得と合算して、源泉された所得税や住民税を還付する事で節税となります。と言っても節税効果が高いのは初年度のみで、長くて3年でほとんど効果はなくなります。その前に、不動産所得が赤字という事は、自分のお金を赤字に補填している(手出ししている)事になりますので、投資しているのにマイナスとなっている状態なのです。

他にも購入するために押えるべき条件はたくさんありますが、「儲け話は勝手にはやってこない」と思っておけば騙される事は少なくなると思います。SNSでタップしたら〇万円とか、FX必勝法とか、わざわざ大枚使って広告を打って、不特定多数に儲け話をばら撒くのでしょうか。たとえ過去にその手法で利益が出ても、今再現性があるのでしょうか。

不動産投資においても、家賃収入1,000万円と収入を強調してますが、支出が1,100万円(元金返済も含み)なら、マイナス100万円ですよね。

皆さん、騙されませんように。分からない事に手を出すのは慎重に!!

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