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君はチェルシーフラワーショーを知っているかね【チェルシーフラワーショーの難関について、その1,-出場の決定まで-】

こんにちは、今回はチェルシーフラワーショー の挑戦をするにあたっての数々の難関が存在しました。その応募から一次審査の通過、そして最終審査の通過までの道のりを書きお伝えできればと思っております。

最終審査を通過したら5月に行われる本番への準備などが本格的になって行きます。まずは、審査に通過することに焦点をあててお伝えしたいと思います。

では。

デザイン審査

まずは、デザインの審査の書類審査になります。なので、そのデザインを決めなければいけません、デザインといっても無作為に思い描いてもいいのですが、実際のお庭を作るのでどのようなサイズの場所に作るのかが問題になってきます。そこでチェルシーフラワーショーは3つのカテゴリーに別れています。僕が挑戦した2018年8月の締め切りの2019年5月に開催されるチェルシーフラワーショーは、ショーガーデン<Show Garden>、スペース・トゥ・グロウ<Space to grow>、アルチザンガーデン(アーティザンガーデン)<Artisan Garden>
の3つに分かれていました。

3つのカテゴリー

3つのカテゴリーにはサイズが決まっていて、またカテゴリーごとにもサイズが3種類ほど用意されています.
今回、私たちの応募したサイズはスペース・トゥ・グロウで12m×6mのサイズのお庭になります。
その年の会場のレイアウトによっても変わってくる部分もあるようなので、挑戦する年の状況によって変わってきます。

カテゴリーとサイズが決まったら、早速デザインやコンセプトを考えることができますね。

デザインを決める

これは、人によって変わってくるとは思いますが、自分のテーマ、カテゴリーが決まったら、それにそったデザインも決まりますね。

早速図面の描写に取り掛かりました。

図面を描く

図面を書く際は、2018年の応募規定に「なるべく手書きが望ましい」のような表記があったので、手描きで提出を目標に図面の制作に取り掛かりました。
必要なのは、もちろん平面図(Plan)、鳥瞰図(Perspective)、断面図(Section)、寸法図(Setting plan)、施工図(Construction plan)、植栽設計図(Planting plan)が必要になりました。

平面図(Plan)断面図(Section)

鳥瞰図(Perspective)

デザインプランなので、大まかなデザインが理解できる図面であればいいのかと思っていましたが、施工図なども書かなければいけないとは思ってもいませんでした。

寸法図(Setting plan)

施工図(Construction plan)

植栽設計図(Planting plan)

私たちは基本的に北海道をベースに仕事をしているために石畳の舗装や、塀に対しての基礎工事の深さなどがイギリス、ロンドンの基準がわかりません。なんとかグーグルで調べて描きました。

デザインコンペなので、断面図ではなくて立面図が必要なのかとも思っていましたが、深さも必要な図面であったのです。なぜ、そうなるのかと言うと、どのぐらい掘り下げるのかを審査でみられるのです。

それは応募規定の中に、応募するカテゴリーとサイズによって、彫り込む制限であったり、建物をたて込む高さの制限があるんですね。

図面の寸法はmm単位で大丈夫でした。インチ表記ではなくても通過しました。

また、コンセプトや植物の種類、材料の仕入れ方法などの記載をしなければ なりません。それは、基本的にウェブのフォームに書き込む形になっていて。英語ができれば問題がないかと思います。今回私は英語での文章が苦手なので共同デザイナーの佐藤未季さんにお願いをしました。彼女はイギリスで園芸、ガーデンデザインを学んで、実際にプロの現場を研修した方なの大丈夫かと思いましたが。それでも表現の大変難しいフォームになっていました。

コンセプトの英語表現ってとても難しいかと思います、またルールが記載されているPDF書類を読むのも普段の英語とは違う表現になっているので難しい部分があるかもしれません。

今回、僕が英語のルールを読めていたのは奇跡的で、それは独学ですがTOEFLの単語とか文章の読み込みを勉強していたので、知っている単語が多くてすんなり読むことができました。

一審査通過

図面やデザイン画の提出は基本的にウェブのアップロードフォームに記載していく形になります。また先ほどのコンセプトなどもそのフォームに書き込む形になっていました。そこで審査を1月半ほど待って審査結果がきました。

審査結果のメールには、「あなた方のデザインは好みですが、工事の仕方、植物の種類がわからないので詳細の書類を送ってください」また「スポンサーはいらっしゃいますか」とのメールでした。これは掻い摘んで書いているので実際には遠回りな京都弁のような表現のメールが来たので一次審査を通過したのかわかりませんでした。

簡単にいうと「その書類を追加すれば次の最終審査に乗せてあげられる」とのことでした。

では、また準備の始まりです。

追加図面

デザインのマスタープランだけで詳細は曖昧な図面の提出で良いのかと思っていましたが。詳細が必要でした、図面に全ての寸法が入ったもの、横から見て深さや高さのルールに乗っ取って設計しているかがわかるものが必要になりました。

追加図面

スポンサー書類

一番重要なのが、このスポンサーとの取り決めかもしれません。

チェルシーフラワーショーは、英国王室が行うチャリティイベントなのでスポンサーが必要になります。もちろん自分の会社がスポンサーになってセルフで行う会社もありますが、多くのデザイナーはスポンサーをつけての参加になります。

スポンサーにとっても、英国内ではメリット、ベネフィットが多くて企業にとってはスポンサーになるのが憧れのような部分を見ることが出来ます。

なんとなく肌感覚なので、実際はどうなのかがわかりませんがフットボールとガーデンには投資すると英雄みたいな風を感じました。

スポンサーの記事はこちら

https://note.mu/ohakuma/n/n6365f7eb64c1

やはり一番難しいのはスポンサーを探すこと

今回の挑戦で私たちは奇跡的にも個人の寄付をいただき出場が決定しました。それは僕たちの準備不足もありますが、日本の企業に英国のチェルシーフラワーショー へのスポンサー支援のお願いは大変難しいことがあります。

なにか上手く僕たちが伝えることができればスポンサーになっていただくことができるのかもしれませんが、僕たち自体が日本の中では無名なのでそんな人にスポンサーする企業はありません。

なので、僕たちは行き詰ってFacebookで呼びかけを行いました。それをたくさんの方がシェアをしていただくことによって寄付の申し出をしてただくことが増えていきました。集める中心になってくださった方がいまして、その方を中心にIT関連の社長の皆様のポケットマネー、起業を応援している方、地元企業、友人、知人、先輩、お客様、お庭、お花を愛する方、若者を応援してくださる方、有名猫ブロガーの方などいろんな方面からいただきRHSに認めていただくことができました。

最終審査の通過

なんとか図面の修正、資金状況を送り最終審査に乗せていただくことができました。
ですが、今度起きた問題が「私たちの経歴の少なさから審査が迷っている」との連絡でした。私は日本で一番と言われている国際バラとガーデニングショウで受賞や他にも賞を持っていましたが日本の経歴はイギリス側にとっては効力がありませんでした。

また共同設計の佐藤未季さんも日本で造園学会賞や国際的にはIFLAで賞を取ったデザインの植栽設計を担当しておりますが会社で受賞しているのでRHS側が調べても出て来ません。

イギリスの工事の関係の方達も、たくさんの経験や受賞歴があるもののその会社が一旦解体になっているのでそのメンバーが集まったとしてもRHS側にはデータがなくて不安材料になっていました。

世界で最高峰のガーデンのコンテストの厳しさを感じますね。私たちが日本で必死になって頑張っていた経歴はあまり役に立ちませんでした。

最終審査を通過して

それでもなんとか最終審査を通過しました。資金状況もデザイン段階の概算の金額のおおよそ70%の確約をいただいている状況でした。

なので、全てが万端であるには越したことはないのですが。それに挑む努力も認めていただける環境であることがわかりました。

さいごに

今回の経験をもとに感じたことは「日本人であれば誰でも受かる」「お金があれば誰でも出場できる」そのような噂を耳にして私は「お金はないけど日本人だし大丈夫かな」なんて思っていましたが、全くそんなことありませんでいた。

日本人の今までの庭、ガーデンに対するものは世界的にも素晴らしい文化を持っていますが、デザイナー一人一人が審査されるので日本人であるからってことはいまは全然ないかと思います。

ここ最近ではタイ、中国、韓国、シンガポールにもたくさんの素敵なデザイナーがいますから日本だけが優勢な時代でもありません。

一つあるのならば、アイデンティティーの部分だけかもしれません。それもデザインに入っていなければ審査の人も気がつくのでしょう。

この経験上「お金」があったとしても、デザインが良くなければ一次審査も通過しません。最終審査に残るにあたり「お金」の問題に直面したからです。

なので、審査に通過するデザインを考えることや、日々のスキルアップのが先行なのかもしれません。

いまは、日本でコンテストに挑戦して自分を試す機会が少なくなってきました。誰かがこの記事を読んでチェルシーフラワーショー へ挑戦することが増えていただけたら幸いです。

では、また更新します。

つづく


次回予告

チェルシーフラワーショーの難関について、その2
チェルシーフラワーショーの映画
チェルシーフラワーショーのお庭

それ以降は、今現在の報告などを心境を交えて2019年今年の5月まで書いていきます。

チェルシーフラワーショー の出場者のページ

https://www.rhs.org.uk/shows-events/rhs-chelsea-flower-show/Gardens/2019/kampo-no-niha

株式会社キノ花園計画

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柏倉一統

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株式会社キノ花園計画 柏倉一統(おはなうえるくま1号)

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まいど!
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株式会社キノ花園計画 代表取締役柏倉一統、北海道の帯広市でハサミと軽トラだけで植木屋さんをスタート、その後ガーデンのコンテストで受賞しガーデンデザイナー、ランドスケープデザイナーが主な仕事になりました。