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キューバのヒルズのような場所

私が旅したなかで、カルチャーショックを一番感じた国。多くの人から、色んな話を聞いていたけど、想像以上だった国。それがキューバだ。

社会主義国でモノが少ない。スーパーでは、例えばシャンプーは1種類しか売っていない。現地人向けと観光客向けに分けられた、2種類の通貨。街ではクラシックカーがバンバン動いていて、生まれる前の世界にタイムトリップしたようだ。

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電波は国営の1社のみ。Wifi含め、ほとんど電波が飛んでいない。通信会社からWifiカードを買い、Wifiスポット(公園や高級ホテル)へ行き、やっと電波が繋がる。公園には、スマホを持った若者達であふれている。

これだけでも、お腹いっぱいになるくらい、他の国では経験できないことだらけだ。

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首都ハバナは、混沌としていて、ミャンマーのヤンゴンを彷彿とさせる。

キューバではホテルではなく、民泊をした。ゲストハウスはないが、政府に許可を得て、観光客を泊めている民家・カサが街中にある。

ほとんどのカサは事前予約ができない。基本的に予約なしで、現地まで行く。

まず日本人に人気のカサに行った。扉には鍵がかかっている。どうしたらいいんだろう。扉の側にあるベルを鳴らす。2階からオーナーらしい声が聞こえたと思ったら、ベランダから鍵を投げられた。

鍵を使って中に入る。残念ながら満室だった。他のカサを紹介される。ネットがなく、信頼で成り立っている関係、下手な所は紹介されないだろう。新しいカサのオーナーが迎えに来てくれた。一緒に5分ほど歩く。

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「どこからきたのか?」「今日ついたのか」片言のスペイン語で話をする。
「うちのカサは6階建てだよ」「上の部屋だよ」「街の景色が見えるんだよ」
オーナーは、自分の家が誇らしいのか、嬉しそうに私に話をしてくれる。

カサに着いた。この辺りでは一番高い建物で、エレベーターがあった。いつの時代だろうかと思うほどの、レトロなもの。

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『ガコンッ』エレベーターが動き出す。途中で止まらないか不安になりながら、想像以上に長い時間をエレベーターで過ごす。

「着いたら街が一望できるよ」また言われた。
そんなにいい景色なのか。

6階からは、近くの建物しか見えなかった。街はチラチラと建物の隙間から見えるだけだ。おじさんが、景色をみた反応を求めている気がする。これはリアクションに困るやつだ。

でもオーナーのおじさんにとっては、この景色が誇りなんだろう。きっとここは、日本でいうヒルズのような所なんだと思う。ヒルズを想像しながら、出来る限りの笑顔で「いいね!」と振り返った。

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