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【読書ログ】期待を裏切られた…。『一瞬の雲の切れ間に』

タイトル:『一瞬の雲の切れ間に』
著者:砂田麻美さん

「最終章で叫びたくなる!すごい文庫」と帯に書かれていて、本屋に行くたび気になっていました。

買って読んでみた結果…私が想像していた終わりではなく、ガッカリ。ある意味、叫びたくなった。今度からは、帯だけで本を判断するのは止めよう。この小説は、好みが分かれる作品だと思います。

簡単なあらすじ:
8歳の男の子が、不慮の交通事故で命を落とす。男の子の母親、加害者、加害者の夫、加害者の夫の不倫相手、そして事故の目撃者、それぞれの目線でお話が進んでいく、連作短編集。

感想:
私は最後にどんでん返しを期待してたのですが、特にひねりもなく淡々とお話が進んでいき、登場人物のカミングアウトのように感じました。

最終章のお話は、「前に向って進もうとする被害者の母親を悲しませてしまう内容やん!」と私は思う。目撃者から被害者の母親への手紙を送る設定でしたが、手紙にしてはエッセイのような書き方が小説ぽく、物語に集中できませんでした。そして、結論が最後まで出てこなかったので、私は少しストレスに感じたかな。

現実に交通事故を起こした人、被害者になった人はこういう気持ちになって、前に進むのは簡単ではないのかもと思うと、リアリティのある小説なのかもしれません。でも私は好きになれませんでした…。

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