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noterさんに勧めたい。読む、書くが楽しくなる辞書

買って良かった『ベネッセ 表現読解国語辞典』。机の上に常備して、毎日開いて読んでいる。

箱と本誌

箱の裏に書かれた、「言葉の危機は心と文化の危機」の一文に惹かれた。言葉があるから文化があって心が伝わる。もっと言葉を大事に使いたい。


読み物として楽しい

この辞書はただ意味を引くだけでなく、言葉の由来、コラムのような解説がある。言葉の意味を知った時に、自分の考えや想いに気がつくことが辞書の良さなのかもしれない。

35,000語収録。他の辞書より少なめ。

私が特に気に入っているのはコラムのような読み物と、細かなニュアンスの表現、度合いの説明部分。

「ジェンダー」や「比喩」などよく見聞きするけど、ぼんやりとしか意味が分からないものがある。

この辞書では、言葉の意味、図解、日本でその言葉が発祥した敬意、文化や社会的な背景や例文をもとにした解説があるので、読み物としてもおもしろい。

細かなニュアンス

「頑張る」にも、いろんなシチュエーションと使い分けがある。それによって、読む側の捉え方が変わる。自分の気持ちを正しく相手に伝えることで誤解が減る。

ものさし

程度を表す。「暗い」と「明るい」などの度合いを示してくれる。「暗い」だけでは、人によって全然違うものを想像する。でもどのように暗いのか、明るいのか度合いを示すことによって、読み手と書き手の想像の誤差も減ると思う。挿絵も可愛い。

他にも読んで楽しい、学びになること

多義語<動詞>

同じ言葉でも、漢字によって意味やニュアンスが異なるもの。例えば、「会う」「遭う」「合う」にもいろんな意味とニュアンスがある。使い分けも書かれている。

即場面性<和語の形容詞>

「さみしい」という語なら、何に対して「寂しい・淋しい」のか。対象にするものによって、意味合いが変化する。当たり前に使っていたけど、細かな使い分けやニュアンスは意識すると言葉に深みが出るように思う。

夏目漱石や芥川龍之介など、いろんな作家の名作の一文を使った例文表現もおもしろい。その名作も読んでみたくなる。

多彩な表現をするうえでの核になる<名詞>

「足」なら体の部位の他にも、機能、役割などの意味もある。慣用表現やことわざもいっぱい載っているため、読んでいて楽しい。知識をどんどん身に付けたい欲が溢れてくる!

話し手の主観を表し、表現にニュアンスを添える<副詞>

話し手がどんな気持ちで、どのような場面で、その言葉を使いたくなるのかを示す。よく使われる割に、意外とぞんざいに扱われるのが副詞なんだとか。「おそらく」「たとえ」「まったく」「ちょうど」など、いろんなニュアンスがあるけど、私も何となく使っている。

言葉は奥深くて、美しくて、私たちの気持ちを豊かに表現できるものなんだな。

noteを書く人にもおすすめ

辞書部分が終わると「漢字」、「機能語」、「敬語表現」などの解説付き。特に「機能語」は助かる。文章の構造、接続語、文末表現や文法などを図解で説明。1から文章の勉強ができる。

気をつけたいこと

『ベネッセ 表現読解国語辞典』を使う上で気をつけたいのは、書きたいことがまずあって、表現の手助けを辞書にしてもらうようにすること。

辞書を持っただけ、読んだだけでは、表現も広がらないし、語彙も増えない。大事なのは自分がその言葉をどう考えて、どう使うかで初めて、自分の言葉になるのかもしれない。

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