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子供を叱るが、謝らないアメリカのママたち。

日本とアメリカでは、公園のマナーがちょっと違います。謝罪派の日本と、指導派のアメリカ。どちらが良い悪いという話ではなく、そういう文化、なのだと思います。


娘が2歳になるまで日本にいたので、日本の公園でも何度か遊んだ経験があります。同じような年頃のママがいると、話しかけたり、話しかけられたり、初対面で子供たち同士を遊ばせることもありました。でも、まだ幼い子たちなので、おもちゃを取り合ったり、怒って砂をかけたり、泣いたり・・・なんてことも。

そんなとき、日本の公園では親がすかさず「ごめんなさいねー!」と謝っていました。自分の子供が悪いことをしたら、親が代わりに「ごめんなさい」。悪いと言えないことでも、相手の子が泣いちゃったら「あらあら、ごめんねー」。万が一、自分が目を離していたときに子供同士がもめていたら「大変!うちの子何かしちゃったかしら?ごめんなさいね!」・・・という具合に。


一方、アメリカのママはあまり謝らない。

公園で子供たち同士が遊んでいて、例えば、ある子供がお友達のおもちゃを取って、泣かせてしまった場合。親はすかさず、自分の子を指導します。「このおもちゃはあなたのものではない」と。例えば、ある子供が砂をまき散らし、お友達の顔に当たって、泣かせてしまった場合。親はすかさず、「砂は投げてはいけない」。

もちろん、全員が全員まったく謝らないわけではないですし、ママ友同士で集まっている場合は、また話は別。ただ全般的に「子供の代わりにあやまる」や「子供に謝らせる」ことより、「自分の子を教育する」ことを優先しているようなのです。そもそも、他の子供のことにはあんまり関与しない。

アメリカに来た当初は、ぜんぜん謝らない親たちに「えー!?」と思うこともありました。でも、公園に通う中で、謝罪より指導のシーンを何度も目撃し、なんとなくアメリカのスタンスに気付くわけです。

遊び場は、学び場。

多少のヤンチャや涙は、当たり前だしお互いさま。

だって、子供が遊んでいるんですから。

そんなアメリカンスタイルに慣れてしまったら慣れてしまったで、けっこう楽ちん。私は日本人気質なので(えぇ、本当です)、子供が誰かを泣かせたら「ごめんね、大丈夫?」と謝罪するわけですが。別に私が謝ろうが、謝らなかろうが、相手はそんなに気にしてないわけです。

公園の砂場、という人生最初の社会。
アメリカでは「個」を学び、日本では「和」を学ぶのでしょう。

・・・と言いつつ、時は2020年。
公園は閉鎖され、遊具はテープでぐるぐる巻き。
きっと子供たちは、「個」だろうが「和」だろうが知ったこっちゃない、何でもいいから誰かと遊ばせてくれーい!と、思っていることでしょう。

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