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エッセイのご紹介 395 美しい地球を童謡に(小黒恵子著)

 こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。

 今までは、毎日、詩をご紹介してきましたが、今回は、神奈川新聞のリレーエッセイに掲載されたエッセイをご紹介いたします。

 記念館には、自筆の原稿が残っており、ここでは、原稿の方をご紹介します。実際の記事は、校正を重ね、少し異なっています。
 詩人の書いたエッセイ、独特の言葉選び等を感じていただけると幸いです。

エッセイ タイトル一覧(小黒恵子自筆の原稿より)

「美しい地球を童謡に」
                     詩人・童謡作家 小黒恵子

 五月と言うと、新緑の美しさと行楽シーズンの楽しさいっぱいの季節である。と共に野に山に海に至るところ、ゴミいっぱいの季節でもある。
 こども達が捨てるお菓子の袋や空きかん。大人が捨てる空きかんやタバコの吸い殻紙くず等が目立つピークの季節とも言える。
 ゴミの問題は私個人としても頭を痛めている。わが家の道路に面している側の庭の中に、大人もこどもも塀越しにゴミを捨てることだ。子供は大人を模倣するから大人は、心して生活すべきと思う。
 「地球の美しさを童謡に」これは、私が三月一日二日三日と続けて放送した、NHK第一放送の「人生読本」のタイトルである。
 自然の美しさや、身近な動物あるいは草花に対する関心や環境を美しく大切にすることなど、幼児の頃からの基礎教育の大切さ必要を話したものだ。
 そこで私は、NHK幼児番組の「おかあさんといっしょ」で、「ゴミゴミオバケ」と言ううたを作った。
 「公園や道ばたに紙くずや、チューインガムをすてたり、ジュースの空かんを投げたのはだれ そんなことするとゴミゴミオバケが、なかまをつれてでてくるぞぞぞ―」と言うようなうたである。
 そんなことをしてはいけないと言うことを、しっかりと子供の心の中に、うたによって楽しく記憶させたいと思う。
 この美しいかけがえのない地球に生きる悦びと幸せと、そして愛の心を童謡と通して、次の世代をつぐ子供達に伝えたいと思う。

1990(平成2)年5月10日 神奈川新聞リレーエッセー掲載の原稿

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 次回も、小黒恵子の神奈川新聞のリレーエッセイ原稿をご紹介します。(S)

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