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読書日記2023/07/03

本日の読書日記は、「親」というものについて考えてしまう2冊。

辻村深月さんの「傲慢と善良」。
読む人によって刺さる部分が違うと耳にしましたが、私にとっては登場する「親」の存在感が強烈でした。
まったく事件的な存在ではなくごくごく普通にありそうな家庭の母親(父親)が登場しますが、なんかすごく怖かった。子供を信じていないこと、自分の物語に吞み込んでしまうこと。子供を心配すること、過保護に扱った末に起こりうること。
読後しばらく経っているのですが、主人公の母親の存在感がいまだに強烈に残っています。親目線で「傲慢と善良」というタイトル、その意味について深く考えてしまいます。

吉川ひなのさんの「Dearママ」。
同年代で、同じ年に下の子をご出産されているということからInstagramを拝見していました。こちらの本にも強烈な母親像が描かれておりました。でもお子さんたちの幸せそうな姿にほっとします。(医療的なお話がちょこちょこ登場しますが、考え方は人それぞれですよね。念のため。)

あとこれは別のお話になるけど、上の娘さんが「ママはいつもハッピーだけど夜8時以降は機嫌が悪い」というような事を言ってたという話は、とてもいいエピソード。どんなにハッピーな人でも、子育て中は夜8時過ぎたら機嫌も悪くなるよね!って、私だけじゃないと安心してしまいました。私も子供たちに言っておこう、ママは夜8時過ぎたらダメになるから用があるならそれまでに済ませてね!って。

英語教科書の挿絵で描きました

どちらの本も、親というもののネガティブな側面が描かれていますが、「親」である立場として考えさせられること多々です。わたし、子供たちにとって「毒」になっていないかしら、ちょっとなっているかも、わーどうしよう!とか。でも大なり小なり親って「毒」の側面はある気もするし、毒のない親ってどんな感じなんだろう?とか。心配して手を差し伸べることと、それが毒にならない匙加減・線引きってどの辺なんだろう、と。なかなか答えの出ないテーマです。



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