NZ日記🇳🇿｜主語を大きくしないようにしよう

こんにちは。
ニュージーランドで夫婦ワーホリ中のゆうかです🇳🇿

26歳、初めての海外生活をしています。
結構旅はする方で、2週間くらいの海外旅行は何度か経験があるのですが、暮らすのは初めて。

初めて日本から飛び出して生活してみて、
"主語を大きくしないこと" の大切さを感じています。

今回はそんなことを綴ってみます✏️

フランス人とドイツ人に囲まれて

ニュージーランドに来て、
はじめはキウイピッキングの仕事をしました🥝

会社によってはインド人ばっかりだったり、
日本人が多かったりするみたいですが、
私たちが働いていたところは、
同僚はほとんどがフランス人とドイツ人🇫🇷🇩🇪

一緒に働くだけでなく、キャンプ場で共同生活もするので、良いところも悪いところも見えやすい環境でした。

初めの頃は、ドイツ人に嫌なことを言われ、
フランス人が焼いたケーキをお裾分けしてくれたり、
誕生日にチョコをくれたりということが重なり、
なんとなく「フランス人好き」の感情になっていました。

でも、共同キッチンの使い方がものすごく汚く、
近くに人がいても自分が使いたい場所を譲らずに
タバコを吸っているようなマナーの悪いフランス人がいれば、
仲良くなって、シナモンロールを私たちのために焼いてくれたドイツ人もいました。

もちろん人によって違うということは当たり前だけど、○○人って括っちゃいけないな〜と
改めて実感した日々でした。

焼いてくれたシナモンロール🇩🇪

国の違いというより、都会と田舎

その後、農家さんのお家にホームステイする
WWOOF生活を始めました。

これまでは車中泊をしたり、
ワーホリの人たちばかりと関わるキウイピッキング生活をしていたので、
やっとニュージーランドの暮らしに触れられるようになりました。

ここで「ニュージーランドの暮らし」を語りたくなってしまうのですが、

生ゴミをコンポストにするサステナブルな暮らし、
自然豊かでゆっくりとした時間の流れ、
急いでいなくて穏やかな人、

これはニュージーランドだからというより、
田舎暮らしの特徴なのでは、と思ったのです。

私は東京生まれ東京育ち🗼
大都会の生活と比べたら、違うことばかりです。

一言でニュージーランドと言っても、
一番大きな都市オークランドと、
WWOOFで滞在するような田舎は全然違います。

「この国の暮らし」と括るのは違うな〜と思ったのでした。

最初に滞在したお家の窓からの景色

一度だけ訪れたオークランド

WWOOFホストという偏り

ニュージーランドに来て面白いなぁと思うことのひとつが、"自分で作る" 範囲が想像を超えてくることです。

家を買って、DIYしてより高い価格で売ったという人、
チーズを作るための部屋を自分で作った人、
家を自分たちで建てた人。

建築家として働いているわけではなくても、
こういったことを自分でやってみる人たちに多く出会いました。

ただ、ある時、この話をしたところ、
「ニュージーランドでも自分で家を作る人なんて全然いないよ。きっとあなたたちはWWOOFをしてるから、そういう人たちにたくさん会ってるんだね。」
と言われ、
「確かに…！！」と。。。

WWOOFホストをするような人は、
自分たちの暮らしを海外から来る人、若い人にシェアしたいと思うような人たち。

「ニュージーランド人はなんでも作る！」と
括ってしまっていたことを反省しました。

自分でコンテナを改造した作った
チーズ作りの部屋🧀

ニュージーランドは美化されがちだけど

ニュージーランドに来る前に、
「ニュージーランドは良い国！」ということを、
色々な人から聞いていました。

・環境意識が高い
・忙しすぎずに余裕があり、人が優しい
・政治にも関心があり、思ったことに声を上げる

たしかにそういう人が多いのかもしれません。
でも、もちろんそうでない人もいます。

大自然の中で素敵な暮らしをしているけれど、
利己的で尊敬できない大人にも出会いました。

先日、そんなホストファミリーに誘われて、
プロテストに参加してみました。

近くの金鉱山採掘に、環境配慮や人々への説明が不十分である、と反対する運動です。
有力な政治家が近くに来るから、「私たちは見ているぞ」と伝えるために行くのだとのことでした。

平日の午前中というのもあってか、集まっていたのは基本的に年配の皆様。
「若者はあまり政治に関心がない」と年長者が嘆いているのはニュージーランドも同じでした。

政治家が通る道に行きも帰りも立ち続けていると、
帰り際には政治家自ら、話をしにきました。
これはレアケースとのこと。
話しに来てるのにチャントを続けるので会話になっておらず笑
やれやれ、といった形で政治家は帰っていきました。

プロテスト集団と、政治家の対峙

プロテスト中に車が通って人々の反応が見えたのですが、クラクションを鳴らして応援する人もいれば、親指を下に向けたり、首を横に振る人もいました。

私は、政治に関心を持ち、自分の意見を持つことは良いけど、
それを政治家に一瞬叫ぶために、30分以上車を走らせ、3時間道に立ち続け、
政治家が話しに来ても、話を聞かずにチャントを叫び続ける、
という方法が良いとは思えませんでした。

それはニュージーランドの人も同じで、
プロテストに参加する人、参加しないけど賛同する人、無関心な人、反対する人、色々な考え方があります。

国による違いって大してないのでは？と
ニュージーランドで実際に暮らしてみて思う日々です。

結局「人による」ということ

ニュージーランドに移住した日本人の方が、
「日本は忙しすぎるから、ゆったりしてるニュージーランドで暮らす方が合っている。」
と仰っていました。

その方にとってはニュージーランドが心地よい場所で、
"合っている"と言える場所に出会えたのは本当に素敵だなと思います。

でも私たち夫婦は、
「ゆったりした暮らしができるような場所を選び、
関わる人を選び、仕事を選べば、日本でもそういう暮らしはできるはず。
そして、自分たちは生まれ育った国の方が心地よく、
友人や家族とも離れなくて良いので日本で暮らしたい。」
と思うのです。

日本語で話せる環境・治安の良さ・物価の安さ・食べ物のおいしさ・丁寧な国民性・日本にいる大切な人たちの存在

こういったものが私たちには大事なんだなぁと。

特に人です。
「日本人は忙しくて心に余裕がない人が多い」ことが事実でも、心に余裕がある素敵な仲間たちと暮らしていれば良いのです。
もちろん暮らす中で関わらざるを得ない場面もありますが、いろんな人がいる、ということは、どこでも同じ。

結局は人によるのです。
「○○人は」とか「女性は」とか「若者は」とか、
いろんな枠組みで括って語りたくなっちゃうけれど、
そんな議論は意味をなさないと言っても過言ではないくらい、
人ってそれぞれ違うんだと思います。

私たち夫婦は「主語はWE」で生きていくことを大事にしているけれど、
「I」として考えていることを、勝手に「WE」で語ることはしません。
話し合って、2人の意見となったものをもとに、
「WE」として歩んでいくのです。

主語を大きくしすぎないこと。

これは人と生きていく中で、
これからもずっと大事にしていきたいと思います。

子供ができたり、
仲間とコミュニティで暮らすようになったり、
そういう中で、ずっと心に留めておくべきことです。

そんなことを、日本の外に出て、
いろんなバックグラウンドの人たちと交わって、
改めて感じたのでした。

「別に犬は好きじゃない」と思っていた私たち夫婦が
初めてかわいいと思った、働き者で人懐こい犬。
動物も括ってはいけません🐶

…と言いつつ、この話を散々した後も、夫に
「それは主語大きいよ」
と言われてしまうことがあったので😅
主語を大きくして語ってしまわないよう、
気をつけていきたいと思います。