見出し画像

究極の住宅ローンとは

ベストな住宅ローンとは、どんなローンですか?

住宅を購入するために、多くの人が住宅ローンを利用しますね。
私のところにご相談にこられるほぼすべての人が、
「ベストな住宅ローンを選びたい」とおっしゃいます。

そこで私は次のように聞き返します。
「ベストな住宅ローンとは、どんなローンですか?」

ご相談される方のほとんどは
次の2つのことを知りたいようです。

  • これから金利はどうなるのか

  • 最も金利が低い商品はどれか

つまり、将来の金利が予想できて、最も低い金利の商品がわかれば、
それが「ベストな住宅ローン」ということなのでしょう。

しかし、それがベストな住宅ローンだとは
私には全く思えません。

住宅ローンの目的を今一度振り返ってください

住宅ローンは、住宅を購入するための道具です。
その目的は、住宅を今すぐに購入することです。

私はそこにもう一つ付け加えていただきたいと考えています。
それは「無理なく返済できる」ということです。

金利を安くすることでコスト削減ができるでしょう。
家計への負担が軽減されれば、家計にゆとりができます。

ただ、想定外のことがおこると、家計にとっては
それが大きな負担となることがあります。
収入の減少や支出の増加など、様々な理由があります。

最悪のケースは、住宅を手放すことになるでしょう。
そこまでいかなくても、老後資金や教育費が不足する
そんなことが、現実に起こり始めています。

もちろん、私はコストを下げることはとても重要だ
と考えています。
コストを下げるため、毎月金利を更新し、一人当たり
のシミュレーションも少なくとも数千回は行います。

しかし、それと同じくらい大事にしているのが
リスクを避けることです。

実は、銀行もリスク回避を重視しています。
誰でも、住宅ローン利用者に
団体生命保険と火災保険の加入を義務づけて
いるのはご存知でしょう。

こうすることで、銀行は自分自身を守りつつ、
お客様も守っているのです。
ただ、残念ながらその他のリスクについて、
銀行は関心がやや低いようです。

住宅ローン利用者は、その他のリスクへの備えは
自分で準備しなければならないのです。

究極の住宅ローンとは

コストを安くすればするほど、リスクをとることになります。
リスクを回避しようとすればするほど、コストは高くなります。

また、どれくらいのリスクを背負うことができるのか、
家計によって全く違います。
よって、住宅ローン利用者は、自分で背負える範囲内の
リスクしかとるべきでないと考えます。
わかりやすく例で言えば、収入が不安定な状態では
家を買うべきではない、ということです。

次に、人によってどれくらいリスクをとって
よいと考える量にも違いがでます。
よって、リスクを取りたければ
リスクによるダメージを想定しながら
リスク量をコントロールすべきと考えます。

つまり、人により理想とする
コスト削減とリスク回避のバランスは
違ってしかるべきなのです。

それは、決して変動金利に全額賭ける
というものではないはずです。

究極の住宅ローンとは、
その人にあったバランスを見つけることだ
と考えています。

収入が減少しても、インフレがきても、金利が上昇しても
賢く借りて、無理なく返済できる。
そのように備えられた計画をたてるべきで
そのために選ばれたものが、究極の住宅ローンだと考えます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?