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北極冒険家の読書、映画、評論

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#荻田泰永

「北極男 増補版 冒険家はじめました」発売決定!

2013年に出版した、私の最初の著作「北極男」が、増補版として文庫で復刊します! 発売日…

街の中での書店の役割。購買と投票の同一性

私が書店を始めて2年半になる。 神奈川県大和市に「冒険研究所書店」をオープンさせたのが、…

冒険と読書の同一性。主体性の話し

探検とは何か  今から100年以上前の1911年12月。ノルウェーの偉大な探検家、ロアル…

「PIHOTEK 北極を風と歩く」が 第28回 日本絵本賞「大賞」受賞。 文章に込めた想い

昨年の夏に出版した絵本「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風と歩く」が、このたび第28回日本絵…

絵本を作って感じたこと。その深淵な世界

作家の井上奈奈さんとの共著により、昨夏に出版しました絵本「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風…

新刊絵本「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風と歩く」発売しました

8月9日に発売した私の新刊絵本「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風と歩く」 もうすでに、たく…

新作絵本「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風と歩く」出版決定!!

一年以上前から制作に取り組んでいた、絵本の出版が8月9日に決定しました。 私が文章、冒険研究所書店のロゴも制作してくれた絵本作家の井上奈奈さんが作画を担当しています。 タイトルは「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風と歩く」 出版は講談社より。本体2800円(税込3080円)です。 私が北極を歩く中で体験したエピソードをもとに物語を組み立て、風と命を巡るお話になっています。 絵本でそもそも英語のタイトルをつけることは稀ですが、あえてアルファベットにしています。それ

人間の土地へ

9月25日に発売になった小松由佳さんの新刊「人間の土地へ」を読んだ。 日本人女性初の高峰…

日本人的「今後ともよろしくお願いします」の真意

ここ最近は仕事もなくなり、冒険研究所での子供受け入れも無くなっているので、やることがない…

日本人の意識構造

ここ最近は、本ばかり読んでいる。2月下旬から、イベント事や講演などがことごとくキャンセル…

私は私ではない、だから私である

鈴木大拙「日本的霊性」を、この半年くらい読み返している。 鈴木大拙は、1870年に石川県…

菊池寛「恩讐の彼方に」を読む

菊池寛の短編小説「恩讐の彼方に」を読んだ。 200ページ余の一冊に10編が収められている…

拙書「考える脚」が、第9回 梅棹忠夫 山と探検文学賞を受賞

昨年出版しました拙書「考える脚」が、第9回 梅棹忠夫 山と探検文学賞を受賞することが決まっ…

青木保「文化の翻訳」を読む

文化庁長官や、国立新美術館館長などを務められた人類学者の青木保さんによる著書「文化の翻訳」を読んだ。 これは、1978年に初版されたもので、当時40歳の青木さんによる人類学者として異文化世界に入り込むジレンマを、これでもかと思索を深掘りした記録だ。 冒頭の章「異郷の神を畏れつつ」では、漆黒の真の「闇」に包まれる、山深いタイの僧院での体験が綴られる。 タイでは「ピィー」という「悪霊」の存在が語られる。青木さんによれば「ピィーは英語ではspiritとかghostとか訳されて