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これからの副業制度「グループ内副業」について考える

前回の記事では、グループ会社間で副業を活用し社員をシェアリングする可能性(グループ社員シェアリング)を書きました。

今回はこの仕組みを進める為に必要な要素をまとめてみたいと思います。

社内、グループ内副業の為のプラットフォーム「グループ社員シェアリング」に必要な5つの機能


1. 目標管理制度との連携
2. プロジェクト閲覧、検索、応募機能
3. 個人プロフィール掲載とスカウト機能
4. 社内SNS機能
5. 労務管理機能

1. 目標管理制度との連携


先日公開した下記の記事でも触れましたように、ポストコロナ時代、リモートワーク ・テレワーク時代の目標管理制度は、今後大きく変容が迫られてくると思います。

「さよなら相対評価、テレワーク時代の人事評価について」

特に、チームメンバーをランク付けして評価する相対評価は、今後機能しなくなるのではないでしょうか。

一方で、企業も個人も一定の新陳代謝を維持することは非常に重要ですし、時間の経過と共に、必ずしも今所属している企業やチームで職務を継続することが自身の力を発揮する、唯一の方法でなくなることもあるでしょう。

そうなった時に、相対評価でランク付けをして足切りというのは、可能性の部分を潰してしまうのでできれば避けたい手法です。

そういった中で社内、グループ会社内で副業ができるプラットフォームの仕組みは一石を投じる可能性があります。

目標を設定する際に多くの企業では社員に対して短期、中期的なキャリアプランを考え、これまでのスキルの棚卸しなどをすることを推奨しているケースが多いと思います。

このキャリアプランは今いる会社で実現したいことだけでなく、取得したいスキルや、会社の外も含めたキャリアの見通しなども掲載することがあると思います。

そこで、このキャリアプランの情報をグループ会社内での副業プラットフォームで連携する(匿名か実名公開は個人で設定できる)ことで、社内副業の依頼者を探す担当は、これまでの実績だけでなく、個人の今後の志向性も考慮してスカウトすることが可能になります。

また、グループ会社の人事やマネージャーが参照することで、社員が希望するスキルを提供するトレーニングのプランニングや、離職防止の施策にもこういった情報を活用できるのではないでしょうか。

とにかくここではグループ内で(開示レベルは事前に要設計)社員情報を共有することが肝となります。


2. プロジェクト閲覧、検索、応募機能

こちらは言うまでもなくグループ会社内でどんな募集があるか、閲覧、検索、応募できる機能です。

グループ会社であることを活かして、通常の求人メディアでは開示しないような情報(メンバー紹介やオフィス環境の様子、場合によっては会社や事業部の業績や目標などの少し突っ込んだ内容など)を掲載することで、更に精度の高いマッチングや、ミスマッチも未然に防ぐことができるのではないでしょうか。

社内で使っているコミュニケーションツールと連動して、応募前にカジュアルに興味ある社員複数名で、一緒に話を聞ける仕組みなどあっても良いかもしれません。


3. 個人プロフィール掲載とスカウト機能


こちらも通常の求人プラットフォームでは当たり前の機能ですがグループ内の場合、先の目標管理やキャリアプランとの連動や、現在の業務でどんなことをやっているかなどを具体的に掲載することで、より今まで以上に個人のキャリアアップの可能性を広げることができるのではないでしょうか。

スカウトもカジュアル面談、グループ面談などの他に、ひとまず1日(選考に応募しなくてもいい)業務を体験してみる機能などがあると、双方イメージが湧くと共に、グループ会社内でのコミュニケーションも生まれるのではないでしょうか。


4. 社内SNS機能

こちらは、グループ会社内副業に興味のある人や既に実施している人が質問や体験を共有できる機能です。

実名でもいいですし、上司の手前があれば匿名などで質問できると質問しやすいかもしれません。ただ実体験を公表する場合はやはり実名が好ましいでしょう。

グループ内副業の制度がきっかけとなり、実際に副業をしない場合でも、グループ会社が実施している業務が具体的に理解することができるのは、個人にとっても有益ですし、グループ会社としての連帯感やロイヤリティ強化にも効果があるのではないでしょうか。


5. 労務管理機能


この機能は前回の記事の中で既に導入している企業さんをご紹介しておりますが、企業側として副業を推進する場合に1番気になるのは、やはり労務管理ではないでしょうか。

本業時間内実施の副業である場合を除き、働き過ぎによって過労などに繋がるのは企業としても好ましくないので、副業の稼働時間などを把握するのは最重要項目であると思います。

管理によって、もし働きすぎ傾向にある社員がいた場合、前もって伝えることで早め早めの対応が可能となり、この機能を、より精度高く実装する事がグループ内副業を推進するキーになるでしょう。

まとめ

実証実験含め徐々に進みだした副業を活用したグループ会社内での社員シェアリングですが、今後さらにブラッシュアップされ、企業にも個人にも有益なサービスが増えていくでしょう。

是非、今後の副業情報の参考に以下もご参照ください。

キャリアを上げる副業マガジン
https://profuku.com/magazine/

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