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人を好きになることと相性の良さは別物

学生時代、ある人を好きになった。片思いのその人を考えてはドキドキし、友達に相談して何とか連絡先を渡した。メールでのやり取りを重ね、デートをすることに。

そして何回目かのデートで告白され付き合った。

よっしゃー!と叫びたいところだが、そんなに私の気持ちは盛り上がらなかった。むしろ付き合う前のほうが好きな気持ちが大きい。あれほど好きだったはずなのに、その人と一緒にいても全くドキドキしないのだ。手をつないでも嬉しくない。とにかく何かが合わない気がした。

あれ?と違和感を感じることも多々あって、この人は私と相性が良くないんだと悟った。この時、人を好きになることと相性の良さは別物なのだと初めて知った。

そう思ってしまったらもう好きではいられない。こうして私とその人の恋はあっという間に終わってしまった。


今考えると、そこでずるずる続けなくてよかった。自分の直感に従った私は偉い。だって流されて一緒にいたら、自分の心も時間も無駄にしていたと思うから。


人を好きになるって何?

人を好きになる時、何を見ているんだろう。どうして好きだと思えるんだろう。「好き」という感情は、言葉でうまく言いあらわせない。

私は出会ってから最初の段階で「この人好きだな」と思うことが多い。それで恋愛対象になるかどうかが決まる。雰囲気とか、話しやすさとか。他にも私を刺激するいろんな魅力があるから、その人を好きになるのかも。

でも、そんなのうまく説明できない。

私が今の彼と出会った時、どんなことを思ったんだろう。もっと知りたい、もっと仲良くなりたいと思ってここまで来たのかな。最初はとにかくたくさんの話をして、彼を知ろうとした。今考えても、お互いに強く惹かれていたのがわかる。

最近では彼と話す時、「どうして好きなの?」という話になる。ケンカをして将来に迷い、ぶつかった時なんかは特に、彼が私を好きでいる理由を知りたくなるのだ。

なかなかめんどくさい質問に、彼は一生懸命応えようとしてくれる。言葉は下手でも、態度で、行動で。

お互いに好きなところはいっぱいあって、だけどそれを一から説明することはできない。子どもの頃よりもっといろんな言葉を知ってるはずなのに、「好き」を伝えるときの語彙力って成長しないのかしら。

でも、好きな理由を事細かく冷静に分析して説明されたらそれはそれで萎えるかも、とわがままな考えにもなる。

相性の良さは自分の直感で知る

何をもって相性が良いと言うのかいまいちわからない。自分が「この人とは相性が良い」と思うのなら、きっとそうなんだろう。

私の場合、彼とこの先もずっと一緒にいることをイメージできる。彼と一緒にいるとき、心からリラックスしていられる。二人でいることが自然だと感じられる。

こういう何気ない幸せが、二人の相性の良さを裏付けてくれてるんだと思う。

だから好きになった人がいたとしても、自分の心が「何か違うぞ」と思うなら相性が合わないのかもしれない。あの頃の私のように。

その反対で、「私のタイプじゃない」と思っていても相性が良い場合もあるはずだ。それに惑わされて本当に自分にとって大切な存在になる人を見失ったらもったいない。

人を好きになることと相性の良さは別物。だからこそ、心から好きになった人と相性が良いことに気付けたのなら、その人を大切にしていきたい。

誰もがお互いに相性が良いと思える人と一緒にいられたらいいな、と思う。


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