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ケイスケホンダの解説が面白い&分かりやすいのは何故か?【3分記事】

ワールドカップでの本田圭佑さんの解説が分かりやすくて面白いと話題だ。
なぜ分かりやすいのか?なぜ面白いのか?私なりの視点で4つのポイントで整理してみた。

1:”遠慮のない”言葉選び

私は地上波のスポーツ解説のコンプライアンスについては詳しくないが、おそらく厳しい制約があるのだろう。特に選手や監督への誹謗を禁じているのは想像に難くない。

AbemaTVにおける本田さんの解説はそういった制約とは無縁だ。特に(他国の)選手に浴びせる”遠慮のない”言葉の数々は、解説の分かりやすさに大きく貢献している。

「あいつが穴や!」
「性格悪いっすね、馬鹿にした走り方してる」
(国際試合でこんな発言を耳にしたのは初めてだ…)

※本田さんが刺激的な発言したあとは実況の寺川アナがフォローを入れている。寺川アナの存在も大きい

本田さんも自身の配信チャンネルで「いつもの(自分の)配信と同じようなことを喋っているだけ」とワールドカップにおける解説を振り返っている。本田さんは”遠慮”が分かりやすさの妨げになると知っている。

2:テクニックだけでなく”心理”を解説している

興行スポーツにおける解説者の役割は、テクニックや戦術を解説するのが一般的だ。ところが本田さんは、ところどころで選手の"心理"も解説する。

ピッチに立っている選手や監督の心理がどんな状態なのか教えてくれるので、視聴者も選手に感情移入しやすい。多くの”にわか”にとって、テクニックや戦術の話はどうでもいい。人間の感情が渦巻く(ある種の)リアリティショーとしてワールドカップを観ている。本田さんは”にわか”の楽しませ方を知っている。

3:”誰”を応援すべきか明確にする

本田さんは「自分がどっちのチームを応援しているか」を解説中に明言していた。日本代表の試合では、もちろん日本代表を応援する立場だったが、準決勝のアルゼンチンvsクロアチアにおいても、本田さんは序盤はメッシに感情移入しているのでアルゼンチンを応援していたが、アルゼンチンが先取したあとの後半戦からは、ここからはクロアチアを応援すると明言した。

これは視聴者に「どちらを応援して観るべきか」をアドバイスしているといえる。(日本のファンが)日本代表の試合で盛り上がるのは当たり前だ、応援するチームが明らかである。しかし、諸外国同士の試合はそうはいかない。本田さんは、スポーツ観戦を楽しんでもらうためには「誰を応援すべきか」「どっちを応援すべきか」が明らかである必要があると知っている。

参考URL:本田圭佑、ファン心理語る「試合を面白いと思えるのは知ってる選手がいたり、応援してるチームがあるから」

4:客観ではなく”主観”

マイクロソフトの研究によると、人の集中力の持続時間は8秒だとされている。企業においても、プレゼンの研修では「〇秒に一回はユーモア」を入れるような指南がされているほどだ。分かりやすさと面白さは密接な関係がある。

分かりやすい解説にも面白さが必要だ。客観的な解説だけでは(それが分かりやすい解説だとしても)間延びする。〇秒に1回はユーモアが求められる。本田さんは"主観"がユーモアになると肌感覚で理解しているのだろう。

「今のダルいな」
「こいつ上手っ!」
「(アルゼンチンが2点目入れたとき)うおおお!めっちゃ嬉しいなこれ!」

まとめ

本田さんの解説テクニックは、メジャースポーツのサッカーにのみ通用するものではない。マイナースポーツを盛り上げる上でも重要なヒントが散りばめられていた。
私は普段、eスポーツの興行化とPRをお手伝いする事業をしているので、参考にしていきたい。



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