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休職日記41

花粉の季節だ。
盛大におぱんちゅうさぎ(深刻版)になって、再休職し始めたのは、まだまだ寒い、1月の下旬だった。


今日は、2月のおわり。
そして春のような陽気。


もう1ヶ月経ったんだなあと、診察帰りの電車のホームで、ぼんやりと思った。


春の陽気ですよ、と、親切にお天気アプリが教えてくれたのに、今日のわたしはまだダウンを着ていたし、なんならダウンの下は、着替える気力がなくて、部屋着の上下スエットの、ままだった。


靴下だけは、せめてかわいくしたくて、大好きなムーミンの靴下を履いていた。
ニョロニョロっていう、キャラクターのやつ。ニョロニョロも、あてもなく旅をしているやつなのだ。向かう先は誰も知らない。まるでわたしみたいだなあと、電車の窓にもたれかかりながら、思う。


ニョロニョロの靴下が、せめてもの、今のわたしの「生きていく力」のかたまりな気がして、足元だけ、心強かった。


昨日のnoteを書いて、時間が経って、みなさんからたくさんやさしい言葉をかけて頂いて、気持ちが少しずつ落ち着いて、やっぱりわたしは、東京で、同居人氏たちと一緒にいようと、思った。


ここが「我が家」だから。
同居人氏たちがわたしの「家族」だから。


もちろん、お母さんの助けにも、お父さんの助けにも応えるつもりだし、できることはしてゆく。だけれども、使える福祉サービスはどんどん使って、たとえ在宅介護になったとしても、閉鎖的にならないように、風通しのよいように、パワーバランスが偏らないように、なんとかかんとか、おっかなびっくり、やってみようと思った。


それにまだ、在宅介護する、と決まったわけでもないのだ。
だって肝心の、おばあちゃんの気持ちを聞いていないから。
全てはそこから。そして全ては、おばあちゃんの気持ちに尽きるのだ。


そう思ったら安心して、夕方、窓をすこうしだけ開けて、ちょっとだけ冷たい風と、あたたかい日差しを感じながら、ぐーすかぴーと、昼寝した。



起きたら外は真っ暗で、慌てて夕飯をつくる。
同居人氏1と台所にたつのは、たのしい。
今日はとろろごはんにした。


とろろごはんは、同居人氏2の大好物だから、とてもよろこんでくれて、よかった。



明日の朝も食べられるぞう、と、ニコニコしていたので、よかった。



あっちの部屋でくしゅん、こっちの部屋でくしゅん、ちーんちーん、と、鼻をかむ音がする。
我が家は3人とも花粉症なのだ。
同居人氏1はマスク着用のうえ、布団に潜り込んでいった。(くしゃみ鼻水がすごいため)



もう春だ。もうすぐそこまで来ている。
寒い季節はもう少しで終わりだよ、もうちょっとで春が来るよ、と、教えてくれるような1日だった。

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