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詩作

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現代詩を書きました。
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#詩作

詩04 ほんとうの夏

詩04 ほんとうの夏

水曜日
今年はじめて蝉の声を聞いた
たしかに
蝉の声だった

蝉に混じって
こどもの歓声
ボールの跳ねる音
ひとりで蹴り続けているのかもしれない
誰もいなくとも
弾ける声

蝉の声と混じり合って
夏を知らせる

今年は
まぼろしの夏が
6月の終わりにやってきて
しばらく居座った
今日
水曜日
ここからの夏は
ほんとうになるだろうか

今日
水曜日
蝉の声が聞こえた
たしかに
聞こえた

はじま

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詩作03 雨に濡れる

詩作03 雨に濡れる

雨音の中 ねむる
まるで雨に打たれているみたいだ

わざと傘をささずに
歩いたきのうを 思い出す

雫がもみの木に纏わって
クリスマスツリーのようだった

横断歩道をわたる
真っ白い排気ガスが烟る
いまどき珍しい車
わたしはマスクをしているから
大丈夫

観念して傘をさす
両手いっぱいの買い物袋
コンビニはいつでもまぶしい
欲しいものも欲しくないものも
整然として
選択を
いつでも選択を待っている

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詩作02 雨が降ります

詩作02 雨が降ります

雨雲が近づいています
その知らせのあとすぐ
雨が降った

雨の降り始め
ちいさく音が鳴り
木々が
揺れていた

ソファにもたれ
窓のむこうに目を遣る
雨はたしかにそこにあり
雨はたしかに降っている

ほんの10分前
わたしは空の下に居た
空の下に居たのに
いま
わたしは濡れることもなく
雨の姿を
見つめている

降り出しの音は
かすかだった
かすかだったそれは
振り出しの音に
似ている