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会社カーストの決裁者と仲介者

仕事をしていると、誰かしらが決定権を持っていて、承認が下りて初めてコトが進むという状況になることがある。

この決定権や決裁権を持っている人をキーマンと呼んだり、決裁者と呼んだりするのだけれど、真摯に何かをしようと思うと決定権のある人と話さなければ遠回りになる。

じゃあ、途中の中継役はいなくていいのか?というと、そんなことはない。決裁者は大抵多忙なので、円滑な調整や段取りのできる番頭的ポジションの人は重要だ。

しかし、意識していても実際のキーマンが誰なのか?というのは蓋を開けてみないとわからないこともある。


会社カーストの現代版身分制度

会社組織的には係長→課長→部長、、、みたいな肩書きがあって、その上に取締役会=役員がいる。

で、役員はだいたいみんな自分の守備範囲での強力な発言力を持っていたりする。

その役員会のトップが代取と呼ばれる代表取締役社長なのだが、場合によっては社長(夫)よりも副社長(妻)の方が発言力があったり、裏から会長=引退した元社長が出てきてひっくり返したりがあるから恐ろしい。

それだけでなく特定分野に限っては常務や専務が一家言持っていたりして、社長以上に発言力が強い場合もある。


今では起業のハードルもすごく下がったので、CEOとかCOOとかCCOとかの代表◯◯責任者みたいな肩書きをもつ人はすごく増えた。起業自体は登記すればできるのでぶっちゃけ少しのお金と手間さえかければ誰でも社長にはなれる時代だ。

でも、いわゆる創業数十年以上の大企業と呼ばれるところでは、登録すれば社長になれるなんてことはないから、生き残って役員になってきた人達は百戦錬磨で老獪な手練れが多い。


最近はサラリーマンはオワコンだなんて揶揄している人もいるけれど、一緒に仕事をしてみると一概にそんなことはないという事がわかる。

確かに頭の固いところはあるし、フットワークだって重くもなるし、長年会社にいるから社内政治に目も向きがちだ。

でも、売れなければ淘汰されていくビジネスの現場で長年生き残っている会社で、さらにそこで生き残って選抜されていった役職者たちは、皆なにかしらの手練手管を持つ戦士だったりする。

サラリーマンはサラリーマンで社内政治とか派閥とか色々あるだろうし、何十年とビジネスの第一線で生き残ってきた判断は耳を傾けてもいいのかもしれない。


鶴の一声でふりだしに戻る

そして、これは本当に何度も経験しているのだけれど、途中までチームで盛り上がっていたものが鶴の一声で振り出しに戻る事がある。

キーマン不在で進めていたら後から出てくるパターンや、見誤っていた場合にこうなる事が多い。ここら辺はディレクションの采配ミスでもあるので、今回の場合は僕の見極めが甘かった。

これってやっぱり、チームのチベーションをガッツリ折っちゃうんだよね。。。

僕自身はもう何度も折られてきてだいぶ心は強くなったし、なるべく糸を辿るようにキーマンを見つけながら仕事をしているけれど、一所懸命作っていたものが最後に「そもそもこれは違う」になると、作り手の精神的な負担は大きい。

ここのフォローの仕方もディレクションの腕なんだろうけれど、久々の転覆事故にちょっと戸惑ってしまった。

不幸中の幸いなのは、こうなりそうな予感をかすかに感じていて、代案の出しやすい設計にしていたところ。青かった頃ならそれは逃げだろうと詰めるところだけれど、転ばぬ先の杖を準備できるのも年の功ってヤツだ。


さて、まぁ今回は仕方ない。10回に1回あるかないかのアンラッキーなトラブルだ。

継続でお仕事をいただけることにもなったし、キーマンを巻き込みながら、理想的で効果的なデザインを作り出せる方向を次回は目指したい。


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