【仮説】営業スキルでものは売れると思う、場合によっては②

1章  セミナーや、営業本で成績向上するのか?

〇「心理学」やら「行動心理学」は営業に有効か

「優れた営業マン」は心理学者。
そんな例えがあります。お客様の心理を先読みし、お客様の望む深層心理にまで踏み込んだ提案ができる。確かに、喜ばれそうな気がします。
「こんなことまで踏み込んだ提案をしてくれるなんて」
「他社では教えてくれなかったわ」
「自分のメリットを差し置いてでも、ウチのメリットを優先してくれるなんて信用できる」
そんな声をいただけたら、契約は大きく見込める状態になります。

『それならば、いつもその状態になるように「心理学」に基づいたクロージングセールスをすればいいんだな』と考えられる方もいるかと思います。
私が参加した経験のあるビジネス書著者による研修においても、
・フットインザドア
・ドアインザフェイス
・イエスセット
・ローボール
などの心理学を駆使した説明がなされていました。

しかしながら、実用性は甚だ疑問です。
例えば、「イエスセット」で考えてみましょう。
「本題と関係ない話題でイエスと返事し続けると、本題においてもイエスと言いたくなる」
というものですが、
「今日はいい天気ですね」
「お子さんは、かわいいですね」
「いい趣味をお持ちですね」
といった雑談がなされたとして、これらにすべて見込み客が「はい」と回答したとします。
最後に
「ご契約いただけますか」
と質問したら、
「はい」
となるでしょうか。
(もし、なったとしたら奇跡的確率だと思いますし、これを成功事例として活用しようとするのは、非常に難しいと思われます)

あくまで、「学術上においては、人間の心の動きとしてそうなることもある」という程度の認識にとどめておくべきであると思いませんか。

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