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ウイルス学者の絶望

宮沢孝幸著「ウイルス学者の絶望」を読みました。
宮沢氏は京大医生物学研究所ウイルス共進化分野准教授。ウイルス研究の大家です。

「新型コロナの対策に既存の知識を活かすべきであり、それだけでコロナ騒動はほとんど解決する。ウイルス学の専門家として対策を主張してきたが、その主張があまりにも伝わらないことに愕然とし、この本を書いた」ということです。

「免疫学やウイルス学の基礎知識がない人にも理解できるように平易に書いた」ということですが、やっぱり難しい。素人の私が理解できた範囲で、重要と思った部分を紹介します。

人はコロナウイルスと共存してきた

コロナウイルスははるか昔からずっと存在していて、コロナウイルスが人からなくなることはまずあり得ません。
ヒトコロナウイルスは新型コロナウイルスの他に4種類(229E、HKUI、OC43、NL63)あることが知られています。229Eは1966年に見つかり、以降50年以上存在し続けています。OC43はロシア風邪が流行した百数十年前に発生したものと考えられています。またNL63は鎌倉時代から存在していた可能性があります。
有史以来、縄文・弥生時代のころから人はコロナウイルスと一緒にいたのではないかというのが私の考えです。

人類はずっとウィズコロナだった

このように大昔から人はコロナウイルスと共存してきました。今回の新型コロナウイルスが、既存のコロナとともに存在し続けるのか、それとも絶滅するのかはわかりませんが、私たちがワクチンなどで絶滅させることは不可能なようです。オミクロンになって病原性が弱くなっているので、普通の風邪と同様の対策に止め、共存するしかありません。

パンデミックは大多数の人が感染しない限り終わらない

今回の新型コロナウイルスは、遺伝子配列的にSARSコロナウイルスと非常に近く、このウイルスの国際正式名称はSARS-CoV-2とされています。SARSに関する論文は山のようにあり、今回のコロナは決して未知のウイルスではありません。感染メカニズムもほぼわかっているし、防御の方法もわかっています。

決して未知のウイルスではない

このような知見と、発生直後の疫学データから、ウィズコロナで医療対策を慌てず、淡々と進めればよいことで、ロックダウン等必要ありません。
パンデミックは大多数の人が感染しないと終わらないけれど、逆に大多数の人が感染すれば終わる。基礎疾患がある人や高齢者などは感染させないよう、しっかり守ればよい。それだけの話だったのです。

発生直後に「ウィズコロナ」で切り抜けられると確信

新型コロナウイルスの流行は、ある程度の割合の人が感染しない限り終わりません。どのような対策をとろうと、いずれは誰もが感染します。感染対策は感染爆発による医療逼迫を避けるためです。
新型コロナウイルスはエアロゾル感染なので、これを制御し続けることは無理な話です。「換気する」「会話をする時はマスクをする」「目鼻口を触るときは手洗いをする」などの対策で体が取り込むウイルスの量を1/100に減らせば感染はほぼ防ぐことができます。
ソーシャル・ディスタンスのルール化は経済を破壊するだけです。

「100分の1作戦」で感染対策は十分だった

宮沢氏によると「パンデミックはみんなが感染しない限り終わらない」です。たしかに歴史上、すべてのパンデミックはみんなが感染することで終わっています。ロックダウンなどの対策で感染を防止しても、それを永遠に続けることは不可能です。すこしづつ感染していくしかないのです。
アステカ帝国は16世紀にスペインの侵略を受けましたが、スペイン人のもたらした疫病により、十分に戦うこともできず滅亡しました。少しずつ感染すれば共存できる疫病でも、隔離を続けたあとに感染すると致命的となります。

マスクの限界

ウイルスを含むエアロゾルを吸い込んで感染することをエアロゾル感染と呼びます。新型コロナウイルスではエアロゾル感染が主流です。接触感染はほとんど無視してよいくらいの割合です。
エアロゾルの大きさは5マイクロメートルより小さなものと定義されています。一般的な不織布マスクの網目は5マイクロメートル程度なので、エアロゾルの大半はマスクをすり抜けると言えそうです。また顔とマスクの隙間からもエアロゾルのもとになる微小飛沫が出ていきます。
マスクをすることで声が届きにくくなるため、声が大きくなり微小飛沫の量が増えます。また口呼吸になりやすいため、エアロゾルが喉の奥や肺にまで届き、感染の確率があがります。マスクの着用で、かえってリスクを高めるかもしれないのです。
アクリル板やビニールカーテンもエアロゾル防止には無意味で、逆効果になり得るのです。
感染するためには1000から1万個ぐらいのウイルスを浴びる必要があります。5マイクロメートルのエアロゾルを1.5億個を吸い込まなければ感染が成立しません。感染対策は100分の1作戦で十分であり、マスクより換気のほうが大切なのです。

無意味な感染対策

コロナ対策としてのマスクやアクリル板はほとんど無意味で、場合によっては逆効果だと宮沢氏は指摘しています。相手はウイルスなので、対策も科学的根拠にもとづいてやってほしいものです。今の対策は「やってる感」を出すだけに思えます。

子供は感染したほうがよい

高校生や大学生、それ以下の子どもたちはまったくの無防備で問題ありません。むしろ無防備のほうがよいとさえ思っています。子どもたちには感染してほしいのです。現在のワクチンでは完全な免疫ができないからです。
ワクチンではスパイクタンパク質に対する免疫しかできませんが、感染するとコロナウイルスを構成する多種類のタンパク質に対する免疫が誘導されます。違う新型コロナウイルスに対しても免疫を持つことになるのです。

子供はワクチンより感染で免疫を

若者にとって、新型コロナウイルスはそれほどおそろしい病気ではありません。かかっても死ぬ人はほとんどゼロです。
その一方でワクチンによる免疫が不十分であること、副作用の可能性があることを考えると、若者はワクチンを接種する必要はないし、対策の必要もないと思います。

ワクチン接種で陽性になりやすい

厚生労働省は名古屋大学児島教授の指摘で、ワクチン接種と陽性の関係を示すデータの不備を訂正しました。その結果、2回接種した人は未接種者より10万人当りの陽性者が多くなっています。これについて私の仮説を端的にまとめると「ワクチン接種で余計にできた非中和抗体によって抗原抗体複合体ができる。それによってサイトカインが誘発されて発症しやすくなるのではないか」ということになります。
ワクチンの感染予防効果はたとえあったとしても一時的なものでしょう。逆に時間が経てば発症しやすくなるとしたら、ワクチンの意味は何なのでしょうか。

2回接種のほうが未接種者より陽性になりやすいというデータ

厚生労働省は、接種した日の報告がないデータを「ワクチン未接種」に分類して、未接種者の陽性者が多いように集計していました。指摘によって「接種不明」に分類したところ、接種した人のほうが陽性になりやすい、という集計になりました。
これはまずいと思ったのかどうか、しばらくして集計の公開をやめてしまっています。
厚生労働省は、「国民を救いたい」のではなく、「ワクチン接種を推進したい」だけなのではと勘ぐってしまいます。

ブースター接種が逆効果に

ワクチンを接種して良い抗体(中和抗体)だけができればよいのですが、悪い抗体(非中和抗体)もできてしまいます。それが病態を悪化させることにもなるのです。ウイルスが変異すればその可能性が高まります。
血中に非中和抗体が増えすぎて、かつ、ウイルスが血中に増えた時、あるいはワクチン接種によってスパイクタンパク質が血中に流れた場合、これらが団子状になった抗原抗体複合体ができて、細胞膜に穴を開け壊します。
免疫は体にとってよいことばかりではなく、悪いほうへ働くこともあるのです。

抗原抗体複合体

過去に感染した人がワクチンを接種すると副反応が大きいという事実があります。すでに免疫を持っているところにワクチンを打ち込めば、スパイクタンパク質を作り出す細胞が免疫の攻撃対象になるからです。ワクチンのmRNAを取り込んだ細胞はスパイクタンパク質を作り出します。T細胞はこの細胞を感染細胞だと判断して必ず攻撃します。
感染した人がワクチンを接種すれば、初回接種時から自分が免疫に攻撃されることになりかねません。
2回の接種で無事だった人も、ブースター接種で自分が攻撃を受ける危険性が高まるのです。

一度感染した人はワクチンを接種する必要など無いし、未感染者が2回接種したら、それでおしまいでよいのです。細胞性免疫の守備範囲は広いので、多くの変異体に有効です。

ブースター接種は事故ダメージが大きい

ワクチンを取り込んだ細胞はmRNAによってスパイクタンパク質を作り出します。これによって抗体ができ、本物のウイルスが入ってきたときに攻撃できるというのがワクチンの仕組みです。その抗体を作り出すためには最初の一回か二回の接種で十分です。
ワクチン接種で抗体ができている人、感染で細胞性免疫ができている人が、ワクチンを接種すると、ワクチンを取り込んだ細胞が免疫によって攻撃され、自己免疫疾患のようになる可能性があるというのです。
説明に専門用語が多く、理解が難しいのですが、要するに、ワクチンの効果は限定的である上に、特にブースター接種はリスクが大きいということのようです。

新型コロナウイルスは人工物か?

可能性は高い(90%)と思います。
オミクロン変異体は不思議な変異体です。変異の起こる仕組みを調べる指標であるdN/sD比が、自然界では起こり得ないのではと思うほどに高いのです。偶然としてはあり得ないような変異がオミクロン変異体には見られるのです。
さらに単純な変異でなく、12個の塩基がRNAに挿入されて、スパイクタンパク質が細胞の核に移動するようになっていることが最近わかっています。このような変異はウイルスの生存戦略として有利になることはなく、自然におこることは考えにくいのです。

偶然としてはあり得ない変異

オミクロン変異体が人工物だとすると、武漢株も人工物。いろいろな株を用意して、計画的にパンデミックを引き起こしてきたということでしょうか?
そんな恐ろしいことは考えたくありませんが、ここまで恐怖を煽り立て、世界的な大騒ぎを引き起こしたことを思うと、裏でなにかが動いている可能性は否定できません。クワバラクワバラ。

Marten Newhall


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