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プラスチックオフセットは何なのか、普及するか?

プラスチック・オフセットとは?
カーボンオフセットの仕組みと同様、プラスチックオフセットは、企業や消費者がプラスチッククレジットを購入し、プラスチックのリサイクルを扱う社会・環境プロジェクトに直接資金を支援することによって、プラスチック廃棄をオフセットするということです。
例えば、RePurpose社は、消費者のプラスチック消費量を計算し、年額または月額の料金でプラスチッククレジットを提供します。その資金は、発展途上国の廃棄物回収サービスなどの事業に支援します。また、同じ仕組みでリサイクルされるプラスチックを活用し、企業が自社製品を「プラスチックニュートラル」として販売することもできます。

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Source: https://repurpose.global/

更に、Plastic Collectiveは「プラスチックニュートラル」プログラムを立ち上げ、消費者は年間55ドルで53kgのプラスチック廃棄をオフセットすることができます。


プラスチックオフセットは普及するのか?
プラスチックオフセットはまだ始まったばかりで、この先は見通しがつかないのが現状です。10年以上取組まれているカーボンオフセットと異なり、昨今企業向けのカーボンオフセットでは多数の成功事例があります。国際航空運送協会(International Air Transport Association)によると、航空会社によるカーボンオフセットは、売上高の平均2%程度という普及例があります。
カーボンオフセットのように、政府は二酸化炭素排出量を削減するために制度を定めていますが、プラスチックオフセットの場合はまだ標準化がなされていないため、プラスチックの消費量を測定するために異なる方法を用いたり、クレジットの価値と完全性を評価することは困難であると言われています。
今後プラスチックオフセットの価値と完全性を保証する標準化されたシステムの開発が必要かと考えます。例えば、Verraが率先してプラスチック廃棄物削減基準を設定し、認証のための会計処理とクレジットの基準を合理化することを取組んでいます。一方、IUCN(国際自然保護連合)は、さまざまなプラスチック消費手法のレビューに基づいて、標準化のシステムを開発する予定です。

最後に

プラスチックオフセットは、リサイクル・プラスチックとバージン・プラスチックへの移行に伴う暫定的なソリューションとして認識されますが、プラスチック廃棄を軽減するのに役立ちます。リユース・リサイクル可能な材料開発や積極的なプラスチック削減目標が掲げられいる中、削減努力を行ったうえでどうしても発生してしまうプラスチックを間接的に削減しようとするプラスチックオフセットが環境問題の解決に繋がると考えます。

引用:https://www.preventedoceanplastic.com/plastic-offsetting/


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