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ローカリズムツアー ~横手市編~

OF HOTELスタッフがローカルの魅力を探訪するべく、地域プレイヤーのもとへと足を運ぶ「ローカリズムツアー」。今回はGMの津志田が行ってきました!

今回伺ったのは、秋田県横手市にある「Hostel&Bar CAMOSIBA」さん。
元々お茶屋さんだった築100年の建物を改装し、蔵をバー、母屋をお宿として、横手に訪れる人たちを温かく迎えてくれます。

CAMOSIBAさんとは、今年6月にOF HOTELで開催した「LOCAL CONNECTION」イベントにご参加いただいたことがきっかけで、今回の訪問の機会をいただきました。

仙台駅から新幹線で北上駅へ、そして電車に乗り替え横手駅から十文字駅へと向かいます。途中の電車がワンマン運行だったのですが、はじめての土地で乗るワンマン電車ってちょっとそわそわしますよね。(私だけですか?)

地元の方に降車口を教えてもらい、無事に十文字駅に到着。
当日は雨予報で家を出るとき大雨だったのですが、横手につく頃には雨もあがり、夏の暑さもやわらいでくれて助かりました。ちょうどチェックインの時間だったので、そのままお宿に向かいます。駅から徒歩5分程度のところにあり、はじめて訪れる方にもわかりやすい立地です。

蔵の面影が残る入口からフロントへおじゃまし、チェックインの手続きを済ませ、お宿に案内していただきました。

蔵の面影がのこる、バーからお宿までの通り道


入った瞬間感じる、初めてだけど、どこか懐かしいあの感じ。古民家ならではの生活感の漂う空間には、ホテルにはない不思議な安心感があります。お部屋タイプはドミトリーと個室があり、今回は6人部屋のドミトリータイプに宿泊させていただきました。お風呂、洗面、トイレ等は共用ですが、とても清潔で気持ちよく使わせていただきました。ランドリーもあり、長期滞在の方も安心です。

共用のリビングスペースにはキッチン、冷蔵庫もあり、滞在中に料理もできるようになっています。冷蔵庫のなかにはtake freeの自家製味噌と味噌漬けもありました。心温まるうれしいサービスです。
壁には過去に宿泊されたゲストの写真もあり、海外からの旅行客も多く訪れていました。

共用スペース部分

バーの営業時間まで少し時間があったので、お宿から徒歩2分のところにある「OK,ADAM」さんにおじゃまします。

秋田でハードサイダーの製造・販売を手掛ける「OK,ADAM」さん。「ハードサイダー」という言葉にあまり聞き馴染みのない方もいらっしゃるかと思いますが、「りんごの発泡酒」の意味です。「シードル」とも呼ばれますが、こちらはフランス語、「ハードサイダー」は英語です。

OK, ADAMさん

日本屈指の豪雪地帯でもある秋田県横手市は、「食の宝庫」ともいわれています。盆地特有の寒暖差がもたらす豊かな水と大地で育った農作物は、りんごやホップをはじめ、高品質なものばかりです。上質な食材に、携わるスタッフの方々の遊び心が加わった、ユニークな「ハードサイダー」を提供している、とてもすてきなお店です。

店内ではハードサイダーの注文のほか、オリジナルの商品をはじめ、世界中のハードサイダーを購入することもできます。みたことのないラベルがずらりと並んでいて、いい眺めです。

悩みになやんで、おすすめの「ORIGIN」をいただきます。グラスを近づけると、とてもフル―ティーな香りが鼻をくすぐります。甘味のなかに酸味と渋みがバランスよく存在していて、りんごの持つ個性をしっかりと感じることができる味わいでした。タップ口の裏側は醸造所になっており、注ぎたてのハードサイダーを愉しむことができます。

ハードサイダー「ORIGIN」

前述のとおり、横手市はさまざまな農作物が栽培できることで知られています。りんご以外の果物も豊富で、シーズンごとに季節のフルーツをつかったハードサイダーも今後製造予定とのことでした。どんなフレーバーが登場するのか、今からとても楽しみです。
ちょうど、横手市増田まんが美術館で「エヴァンゲリオン大博覧会」が開催されており、エヴァコラボのハードサイダーもありました。エヴァ好きの私はもちろんおいしく、少々興奮気味にいただきました。

また、醸造所の奥にはなんとサウナ(要予約制)もあります。こちらはもともと書庫だった蔵を改装しており、宿泊スペースもある、2階建ての広々とした空間になっています。一棟貸しも行っており、ご家族や友人同士で滞在することも可能です。サウナのほか、秋田ならではの味噌樽のお風呂もありました。ハードサイダーを片手に、からだの芯からととのう、横手のチルスポットです。

2階の宿泊スペース

スタッフの方との会話も楽しみながら、少し酔いがまわってきたところでバーに戻ります。
すでにカウンターには旅行者の方、ご近所にお住いの常連さんがいらっしゃいました。CAMOSIBAのオーナーさんがお酒や料理をふるまい、訪れた人たちが囲む。この距離感もとても心地よいです。

提供しているドリンクやお料理はほとんどが自家製メニューとなっており、こだわりを感じます。ウーロンハイと、オリジナルのレモンサワー、そして秋田名物のいぶりがっこと自家製のクリームチーズをいただきました。どれもおいしかったのですが、特にクリームチーズは今でも思い出して食べたくなるくらい絶品でした…。

自家製のおつまみ

バーのみなさまとの会話も弾み、十文字の朝市のこと、翌日のお昼ごはんのこと、近くのコンビニで買えるローカルフードのこと、横手市民御用達の巨大スーパーのこと、ご近所のちょっとした有名人のこと、などなど、いろいろと楽しく聞かせていただきました。ローカルな体験って、地元の人たちとのふれあいから生まれるものが大きいなあと、改めて感じた次第です。
もちろん、そのあと宿に戻ってぐっすり眠れました。十文字の夜は静かです。

ホテルの取材で、「ホテルにおけるローカルの魅力とは何ですか?」と質問をいただくことがあります。一つはオリジナリティがあること、もう一つは地域の方々と共創できることだと思っています。多様な人が集うホテルという場所から、なにか新しい出会いが生まれるきっかけになればいいなと思い、日々OF HOTELを運営しています。

今回訪ねたCAMOSIBAさんにも、いろいろな背景を持つスタッフの方、旅行者の方がいらっしゃいました。「ここにくるとつい楽しくなってしまう」。そんな雰囲気が、みなさんの会話のなかから感じ取れます。

次はどんな出会いがあるのか、ワクワクを共有できる空間としてホテルがあったら、旅がさらに有意義なものになると思うのです。ホテルのあり方について、改めて考えるきっかけとなったツアーでした。ワクワクしたな~。

CAMOSIBAさん、ありがとうございました!


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【今回訪れた場所】
Hostel&Bar CAMOSIBA(カモシバ)発酵のまち横手 秋田ゲストハウス&発酵バル
OK,ADAM (okadamcider.com)
TOP|スーパーモールラッキー/株式会社マルシメ|秋田県横手市十文字町の地域密着型企業|地産地消プロジェクトをはじめとし、食品から衣服、雑貨、家電、DIY用品まで幅広い商品を扱っております。 (sm-lucky.com)


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