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最近の学び:業務改善に向けた準備

今月は多忙・コロナ感染・メンタルブレイクということで、記事を書いてませんでした。
月1本とか決めているわけではないですが、せっかくなら毎月投稿のバッチとかがあるのでとりあえず投稿しておきます。

最近、業務改善に関する研修会があり、各部署1名ということで、ローテーションで参加しました。
そこでの学びです。

業務改善とは?

最近はDXが先行しており、システム導入とかが目的になって、コストがかかっただけで、負担や生産性は結局変わらないというようなことが多いのかなと思います。
市役所もそうですが、恐らくある程度大きな組織だと、決定権のある立場(幹部)と負担を感じている立場(現場)で見えているものが違うため、パフォーマンスにはなれども、効果的な業務改善にはなっていない現状も多いかと思います。

「そもそも業務改善って何だろう」と考えたとき、色々な答えがあると思います。
私が一番に思い浮かぶのは、トヨタ式カイゼンの「ムリ・ムラ・ムダを無くす」という考え方です。
この観点から業務改善を考えると、システム導入って必須ではないと感じています。

研修での気づき

研修では、業務フローの作成から効率化を考え、機械化できる部分はないかを考えるというゴールでした。
しかしそれ以前に、業務フローを作り、全く違う部署の方に説明する時に、自分がいかに感覚的にやっていたかということが発見でした。
業務を客観視するためには、自分としては些細でもきちんと言語化・見える化しないといけません。「自分の仕事って意外に工程や登場人物が多いんだな」と気づくことができ、それと同時に、「この作業飛ばしていいんじゃないか」「これとこれは同時に、あるいは入れ替えると早いんじゃないか」という発見がありました。
もちろん、本当にそうしてよいかは確認・議論が必要ですが、業務フローを作らなければ、そもそも気づくことすらなかったわけです。

ムラとムダは人の手で解消できる

業務フローを作っただけで、これは要はマニュアルになります。
私もやりがちですが、引継書を作成する際に長々とした文章やオリジナルの書式で作成してしまいがちです。
これを組織共通のフォーマットで業務フローを作成することで、どこにいっても見慣れた書式なので、それだけで引継ぎのレベルが上がるのかなと感じました。
当然、細かい作業や判断基準はこれに収まらないこともありますが、共通ベースがあれば、大枠・軸の部分がずれないので、認識誤りもなくなります。ベースを作成することで、詳細情報の記載漏れや書くべき箇所も正しく判断できます。
これによって、マニュアルを見れば異動してすぐの人間でも、ある程度の水準で作業でき、「ムラ」の部分が解決しそうです。

また、業務フローからそもそも不要な作業が分かれば、無くせばいいのですから、これで「ムダ」も解消されます。

「ムリ」の部分も解消できることもあるでしょうが、どちらかというと、物量的な問題もあるので、RPAなどのDXの推進が生きるでしょう。

DXはあくまで手段

DX先行になると、人の手による改善を怠り、ムダな作業をシステム化するという無意味な現象が発生しそうです。
何なら、、作業に対する現場負担は変わらないのに、導入コストはもちろん維持管理もかかるというむしろマイナスになってしまいます。

業務改善というと、それ自体に派手な成果を求めがちな気もします。
色々トラブっているマイナンバーもそうですが、DX推進に軸足を置きすぎて、「スピード感をもってDXを進めました!」という羊頭狗肉と言いますか、形ばかりのものが出来上がってしまっている気がします。
そして与野党ともに、0-100的な議論で政治パフォーマンスになっているなと感じるところです。

話がそれましたが、マイナンバーの目的の1つに「行政事務の効率化」がありますが、市としてそれは感じられません。
これって、マイナンバーというDXありきで進んでしまい、現場の課題や現制度の非効率をきちんと分析していないことが理由と思います。

業務改善ないし生産性向上は役所はもちろん、どの業界も喫緊の課題です。
「予算をどう投資するか」という議論でスタートするのではなく、「既存リソースでどこまでできるか」を考えたうえで、どうしてものところでお金をかけるという発想になるべきと思います。
そして、一番有効な既存リソースはです。
「残業代がかかる」とかで敬遠されそうです。「DXにこれだけ投資します!」というアピール力もありません。
しかし、最も効率的で即効性のあるものです。
最初は小さく個人やチームからスタートし広げていくことがスタートと思います。
これと同時に、組織全体として取り組むこと、取り組みを認める風土を作ることが重要ではないでしょうか。

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