内海

ギリはたちボーイ

内海

ギリはたちボーイ

最近の記事

日記

 初めて行った、ずっと行きたかった喫茶店。アイスコーヒーを頼んだら「お菓子食べる?」とココアサンドをくれた。満席で、お爺さん1人で回してるのにこの気遣い。アイスコーヒーを飲みながら心を温める。相席になったお姉さんと少し話して、お互いよく分からないままラインを交換する。隣の席で、カップルがありきたりな会話をしている。いつまでも続きそうなその会話に耳を澄ませて、今にも無くなりそうなコーヒーを口に放り込む。「美味しかったです。ごちそうさまでした。」いつでも、どこにいても人に好かれた

    • 楽しい日の日記

       朝、バイトの給料が振り込まれているのに気づいて非常にハッピー。非常にハッピーな日は銭湯に行くことにしてるけど、もう過ぎたと思っていた梅雨が本気を出してきたからやめた。  結局、ベットでダラダラしながらインターネットでギターを物色した。給料が入るとすぐ使いたくなる癖がある。友達や親には大切に使えと怒られるけど、刹那的に生きる事にハマっているから好きにさせて欲しい。  昼、勉強をしている時インスタグラムの相互フォロワーから急に電話がかかってきた。たまーにDMするくらいの人で、

      • バイトバイトバイトバイトからの雷獣ビール雷獣ビールですよ

        • 夏だから

           夏だからいつもより早く起きた。冷たい水が飲みたいから。あの子から返信が来てるかもしれないから。今朝、なぜか夏と恋を結びつけていることに気付いた。今まで夏に付き合い始めることが多かったことが原因な気がする。夏の恋ってなんかダサい。秋か冬の方がなんとなくアンニュイな感じがして良い。  あの子からの返信は昨日の夜中に来ていて、健康的な早寝を強烈に悔いた。今日は恐ろしいほどの夜更かし確定。ハタチを思春期に戻してしまう。This is 夏。This is 向井秀徳。  夏だから自転

          なんとなく僕たちは

           居酒屋で、心底嫌い合っていた中学時代の同級生に会った。彼女はその店の従業員で、眩しすぎる笑顔を振り撒きながらキビキビと働いていた。最悪。気まずい。バレたくない。子供じみた考えが溢れてくる僕に対して「お互いもう大人だね〜」なんて平気な顔で話しかけてくるあの子。きっと、今が円滑に進むように色んな気持ちを押し殺して話しかけてくれたんだと思う。でもね、あの頃みたいなムカつく顔で無視してくれた方が安心できたよ。君だけ大人になってるなんてずるいよ。  しっかりと酔ってから友達とカラオ

          なんとなく僕たちは

          ニッキ

           午前中に代引きの荷物が届く予定だったけど、心の調子が芳しくなかったから日にちを変えてもらった。配達員の方への申し訳なさで更に落ち込んでしまう。  それを見計らったかのように友達が幸せいっぱいのお誘いをしてくれた。映画と釣り堀と銭湯。どうやってあそこまで毒されずに生きてきたのだろう。そう思わせる誘いを、彼はいつもいつもこちらに投げつけてくる。近くに釣り堀なんかあるかね?というすぐに解決する疑問が浮かんでも、僕たちは頑なに調べない。めんどくさいだけ。それが許される空気感があるか

          セブンス風

           今朝、美容室の予約を入れた。先日友人達とご飯を食べているときに、「秋山璃月っぽいね〜!!!」と大声で言われたのが予約トリガーだった。タイマンで言われれば嬉しいのに、複数人いる場で言われると髪をむしり取りたくなるのは何故だろう。  昼にフォーマル(休学中の大学生にしては)な用事があった為、久しぶりにまゆげを整えると髪型と顔面の感じがあまりにもしっくりきた。なんでこの髪型を変えなきゃいけないんだよ!と逆ギレモードに入り、美容室がめんどくさくて仕方なくなってしまった。来週の自分が

          セブンス風

          いま会いたい人大全

          ○元バイト先の人たち  前のバイト先はおばさま達からのセクハラに負けて、大好きな後輩くん達にちゃんと挨拶できないまま辞めてしまった。そのせいでなんとなく気まずくて、数ヶ月経った今でも彼らの安否確認に返信できていない。バッタリ街で会えたりしないかな。300キロ以上離れてるから無理か。 ○すんごく仲良い友達  1番の趣味は合わないけど、3、4番目くらいの趣味がめちゃくちゃに合う。卑下エピソードかマユリカの話しかしない。そんなやつ。  ついこの間会って激語り合いをしたばかりだけど

          いま会いたい人大全

          にっき

           朝起きて庭にいるメダカに挨拶をした。おはよーなんて声をかけながらご飯をあげると、口をぱくぱくしている様が挨拶を返してくれているように見えてきてうれしい。メダカ達はみんな成長しててえらいなあとニヤニヤしている自分の顔が水面に映っているのを見て、少し嫌な気持ちになった。お前もメダカを見習えと説教してやりたくなる。  日差しが強くなる前に野菜の水やりをしたかったけど、今日は引く程寝坊してしまった。熱中症間近の野菜達に心の中で謝りながらシャワーを浴びせる。暑い時に浴びるシャワーが

          にっき

          東京

           東京は怖い。嫌な思い出があるわけでもないし、事件に巻き込まれたことなんかもない。ただ、地方でだらだらと暮らす僕にとってはあまりにも忙しなくて、溢れる情報に時間と心を潰されてしまう。  ガクヅケ木田はこの様を居心地がいいと書いた。岸田繁は、峯田和伸は、柴田隆浩はどうなんだろうか。東京に行くたびに彼らが上京してきた日を想像する。彼らも最初は怖かったのだろうか。いや、夢に塗れてそんなことを考える暇はなかったかもしれない。  3人とも”東京”というタイトルがつく名曲を歌っている。曲

           実家に帰ってきてから2ヶ月。  ついこの間まで住んでいたあの街が恋しくて懐かしくて仕方ない。いつも50円まけてくれるあの蕎麦屋、真剣すぎる姿勢で本を選んでくれるあの本屋、なんでか毎回ライターをくれるあの喫茶店も。街の〇〇屋さん達がみんなで手を繋いであの街を守っているような気がしてすごく居心地が良かった。何かと馬鹿にされがちな県だけど、これからも気が済むまで馬鹿にし続けてほしい。あの街のやわらかい日差しと匂いを知っているのは、あの街が好きな人だけでいい。  2年前地元から出た