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ニッキ

 午前中に代引きの荷物が届く予定だったけど、心の調子が芳しくなかったから日にちを変えてもらった。配達員の方への申し訳なさで更に落ち込んでしまう。
 それを見計らったかのように友達が幸せいっぱいのお誘いをしてくれた。映画と釣り堀と銭湯。どうやってあそこまで毒されずに生きてきたのだろう。そう思わせる誘いを、彼はいつもいつもこちらに投げつけてくる。近くに釣り堀なんかあるかね?というすぐに解決する疑問が浮かんでも、僕たちは頑なに調べない。めんどくさいだけ。それが許される空気感があるからいつまでも仲良くいたいと思えるのかね。どうなの。

 頭の中が忙しくてお昼ご飯を食べられなかった。そんな日はよくあるから、慣れた手つきであたしンちを再生する。あの世界の会話は1番気持ちいい強さで頭と心を揉みほぐしてくれる。
 ほんのり落ち着いてから、ちょぴっとだけ勉強した。数ヶ月前は英語英語現代思想!また英語!というルーティーンだったけど、今は英語現代思想ちょっぴし経済たまーに中国語という構成になっている。視野が広がったのか、わざと狭めてたからそう思えるだけなのか、どっちかは分からないけど確実に今の方が楽しい。勉強に満足してなんの気無しにDuolingoを開いてみると、サボってた人しか見ることができない画面が表示されてほんの少しニヤけた。

満点笑顔

 夜、知り合いから「祝勝会」という文字と牛丼の写真が届いた。なんの祝勝会なんだろう。祝勝会の会場が牛丼屋で誰も文句を言わなかったのか。何か牛丼に関係する勝負があったのか。気になることは沢山あったけど質問攻めできるほど仲良くないし、もし高度な嫌味だったらどうしようという被害妄想が湧き出てきてしまい、「おめでとうございます!」とだけ送った。
 その後30分くらいして「祝勝会」と牛丼の写真が送信取り消しされていた。本当にどういうこと?誰かと間違えたの?本当に送りたかった相手はそれを見てどう返信したの?気になって仕方なかったけど、少し前からモヤモヤがニヤニヤに変わってきてるから別にいい。

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