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緒 からの バトン


夏頃だったか、秋口だったか。

そもそも今年は秋がなかったような気がするから、どちらでも大差ないんだろうけど。もしかしたら、それよりもっと前かもしれない。

とにかく

テレビから聞こえてきた音に、ふと耳が向いた。聞いたことのあるフレーズ。


・・・そして、バトンは渡された・・・


ぱっぱっぱっと場面が切り替わるテレビに、永野芽衣ちゃんが映った。

「あ、半分青い の子だ」

彼女が主演する映画『そして、バトンは渡された』のCMだった。



『そして、バトンは渡された』は、確か読んだはずと思い出して本棚を漁ってみると、棚の奥の方で『卵の緒』と仲良く並んでるのを発見。お?これもこの人のか・・・『卵の緒』も『そして、バトンは渡された』も、どちらも著者は瀬尾まいこ氏。


というところで、あ・・・と、それぞれを買った経緯を思い出した。



ずっと本を読まない日が続いていた。読みたい本もなければ、何か読みたいと思うことすらなかった日々。でも何となく、このままじゃマズイと思い始めて、リハビリだ!と買った数冊の文庫のうちの一冊が『卵の緒』だった。

書店の文庫棚を流し見してタイトルと薄さ(笑)だけで決めた。

卵の緒って何やねん?って。笑


それから数か月後、同じように書店で『そして・・・』を見つけた。あれ?見たことある作者だってことで買った記憶が。その時に映画化の帯は付いてたのかな?覚えてないけど、平積みされていたような気もするから、きっと映画化のタイミングだったんだろう。

以前なら、映像化された原作をわざわざ手に取るなんてことはしなかった。なんかさ、ほら・・・流行りに乗せられてるみたいで、ちょっと癪じゃん。笑

でも、この時は著者で追っかけてみるのも良いかって思えた。特に探してる本があったわけでもなかったし、まだ活字であれば良いかって感じの時だったってのもある。

なんとな~く粗筋だけしか覚えてない(いつもそう)ので、もう一度読みなしてみようと、半身浴のお供にした。


数日前、漸く二冊とも2回目を読み終えた。

読んでいる最中に、「あ!」と思う箇所は確かにあるんだけど、読み終わってしまうと明確には覚えていない。

あれかな?読後に感想を書く人って、メモ取りながら読むのか?と素朴な疑問。心に残った言葉とか上げてる人がいたりするけど、それだけドン!と来たってことなのかな?単なる記憶力の違い?読解力の差?・・・書いててちょっと虚しくなってきた・・・

アタシャ、そんなに細かく覚えてねーからなーんも書けねーよ。

ただ、あとがきにあった「繋がり」ってのが共通してる2冊だなっていうのが、感想と言えば感想になるかも。

これを書いてやっと、『卵の緒』の「緒」ってそういうことか!と、思い至るという程度のホント字面追ってるだけのヒトなもんで。


ちょこっと調べて見ると、まだまだ著作はあるみたいで、どうやら、アタシは有名どころの二冊を読んだだけみたい。(都会田舎の小さな書店なんでね、そんなにたくさんの本はない・・・)


この著者を引き続き追いかけるかどうかは、まだ未定・・・


子ども・・・成人していないってだけで、何にもわかってないと考えるのは間違ってるよ・・・って、ホントそう思う。


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