越冬

曼珠沙華まんじゅしゃの根に阻まれてその先も陽の目も見ずと憐れむなかれ

十月とつき後も必ずアタシはここにいる紅色の思いを抱いて

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土手に水仙がちらほらと咲いてる。
誰が植えたのか毎年わずかずつ増えているように見える。
そのうち、いつか、土手一面を水仙で覆い尽くそうという算段が人知れずされているのかも。

水仙の狭間で葉を蔓延らせてる株が彼岸花。この時期は葉だけ。
ぺたんと地に沿うように、伸び過ぎた太めの芝のような株。

地を這って寒さに耐え忍ぶのは、秋に見事な花を咲かすため。植物ってすげー。先を見越して今を過ごす。真似出来たらいいけども、今を過ごすことで精一杯なアタシには到底無理。

ぺちゃんこの緑の株を見掛けたら、秋に彼岸花が咲くのね…と見守ってくれたら。
知らない人に刈られちゃうこともあるみたい…

あ、一首目は彼岸花繋がりで土竜のことです。