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#748 どうする?転職。採用側から考える転職活動のポイント

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、「控えめに言って最高」の評価をいただきましたオンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日は、両立サプリの質問ボックスにいただいたご質問を取り上げたいと思います。
質問ボックスは、両立サプリプロフィール欄にリンクが貼ってありまして、放送へのご希望や取り上げてほしい質問を送っていただけるコーナーです。
これを使っていただくと、私が大変助かりますので、もし何かある方はぜひご活用ください。

どうする?転職

今日の質問は、チーズさんからの質問です。

【いつも学びをありがとうございます。
私は、育休中に夫の仕事により引っ越しをし、私の職場に異動をお願いしていましたが、それがかなわず退職することになりました。
育休期間にキャリアの棚卸し、強みを探し、覚悟していたとはいえ、いきなり職探しとなり、何から始めていいか分からずにいます。
転職エージェントさんに相談をし、仕事の紹介を受けるものの、あまりピンと来ていません。
自分が甘いと思いますが、不安ばかりが募る日々です。
小田木さんは、どのように行動したら良いと考えますか?
小田木さんがもしも転職活動をするなら、どんな考え方や行動をするか教えてください。】

こちらでございます。
チーズさん、ありがとうございます。
自分で選択しての転職活動ではなく、状況によって転職活動が必要になった。文章を拝見するに、初めての転職経験なんですかね?
そういった中で不安な気持ちを抱えていらっしゃるんだなと、想像がつきます。
タイトルをつけるとしたら、「どうする?転職」。
わずかでもチーズさんのエールやヒントになればなということで、私も一緒に考えたいと思います。

質問の中で「小田木さんならどうしますか?」と書いてくださっていますが、私自身は転職経験は2回あります。
今のNOKIOOという会社が、3社目の組織です。
ただ、私の転職の経緯や経路は、たぶん一般的ではないので、私自身の転職経験はあんまりヒントにならないかなと思います。
ただ一方で、組織や事業運営をしながらずっと採用をし、キャリアチェンジをする人に関わっているという観点から、採用する側の関心については、いろいろに思うところがありますので、ここをうまく編集しながらチーズさんにちょっと役に立つような転職の考え方や行動を(小田木所感ということで)お伝えできればなと思います。

採用側から考える転職活動のポイント

今回の「どうする?転職」そこにつながる具体的な考え方や活動として、私は2つの大きな軸があるなと思っていまして、まずそれが何かというと、一つは、転職活動はどこまでいってもマッチングであるということと、もう一つは、転職活動はすごく他者視点が大事
この二つが、たぶんチーズさんにとっても、満足のいく、納得のいく転職を進める上での、結構重要な柱になるんじゃないかなと思っています。

転職活動はどこまでいってもマッチング

それぞれがどんなものなのか、一緒に紐解いていければと思います。
まず、転職活動はマッチングですが、これはよく言われることですよね。
私が思う良いマッチングは、まず自分がキャリアチェンジに期待することとできること。一方で、相手が採用に際して期待することとやってほしいこと。これが噛み合うのが、良いマッチングかなと思います。
なので、期待や希望面でのマッチングと、できることとやってほしいことなので、スキルとしてのマッチング。マッチングというけれども、この二側面があるかなと思います。

この二つの側面は並列かというと、実は順番があるというか、フィットする順番がとても大事で、順番通りじゃないと進まないという側面があると思うんですよね。
どういう順番かっていうと、だいたい想像がつくと思うのですが、まずできることとやってほしいことがマッチングしたら、その先に自分の期待と相手の期待のマッチングがあるという、スキルフィットが圧倒的に先で、要件フィットというのは、スキルがフィットしないとその先に進まないというか、要件フィットにたどり着かない、こういう構図があるなと思っています。

ついやってしまうのが、スキルフィットの観点で求人要件を見ずに、要件フィットだけで見てしまって、自分の選択肢を狭めてしまうとか、もしくは、「ここ、いいじゃん」と言って、要件フィットする先を見つけても、なかなかスキルフィットせずに、転職活動が長期化する。
これがあると思います。
なので、まずスキルフィットの観点でオプションを洗い出していくことが結構大事だなと思います。

チーズさんが、「エージェントからの提案がピンと来ない」という書き方をしてくださっていますが、もしかしたらエージェントさんは、スキルフィットを重視してオプションを提示していると思うんですよね。
なので、エージェントさんのその提案にヒントがあるかもしれない。
自分が客観的にどんなところとスキルフィットすると評価されているのか?こういった情報収集をするヒントをそこに見つけられるかもしれないですし、もう一つ考えられるのは、要件フィットの観点で、要件が理解されていなかったり、自分が掲げる要件が現実的でなかったり、もしくは、その要件だと、そのエージェントさんの保有情報にない。
こういった可能性もありますので、直接応募なんかも含めて、オプションを洗い出すチャネルを増やすことが必要になってくるかなと思います。

さらに、転職活動はマッチングだと考えると、仮に選考の途中で進まなくなったとしても、マッチしなかった、お互いに。それだけだと思うんですよね。
なので、マッチングだと考えることによって、仮に選考が進まないケースがあったとしても、自分の評価がされなかったということではなくて、マッチしなかったということで、「はい、じゃあ次にいってみよう」という気持ちの切り替えもできるんじゃないかなと思います。
これが一本目の大事な柱。

転職活動はとにかく他者視点が大事

もう一本目の大事な柱が、転職活動はとにかく他者視点が大事という観点ですが、これもマッチング同様、当たり前じゃんと思うかもしれないですよね。「相手の立場に立つ、そのぐらい知ってますよ」と思うかもしれないですが、ないと思いますが私がもしも転職者として活動するのであれば、たぶんこの教訓を打ち立てるなという3つがあるのですが、シェアしてもいいですか。
一つ目は、愛を語るな、貢献を語れ
二つ目は、伝えたいのは、合理的な志望動機
三つ目は、条件の話は、あなたと働きたいと思われてから
これを具体的に実践することが、おそらく徹底的に他者の視点に立つことにつながるんじゃないかなと思いますので、よかったらチーズさんに試してみてほしいなと思うのですが、ちょっと簡単に解説します。

愛を語るな、貢献を語れ

まず、「愛を語るな、貢献を語れ」というのは、愛というのは、私がいかにこの会社や職場、仕事に愛着を持っているかという観点での話で、そこじゃなくて「貢献を語れ」というのは、相手の求人要件だとか、求める人物像、仕事内容に対して、どういったフィットが見込めるか、貢献ができるかを語りましょうという観点ですよね。
なぜかというと、もちろん愛は必要ですよ。ここで働きたいという愛は必要ですが、基本的に採用は何人もその会社に愛を感じる人が応募してくるので、愛は差別化要件にならないんですよね。
たぶんエントリーをする時点で、愛は横並びだと思います。
なので、愛を語るよりも、自分の持っているスキルや経験が、相手の関心や期待にどれぐらいフィットするのかという観点を語られたほうが、そういったものの考え方ができる、そういった観点で自分の客観的提案ができるということで、非常に評価されると思います。
これが「愛を語るな、貢献を語れ」ですね。

伝えたいのは、合理的な志望動機

二つ目は、「伝えたいのは、合理的な志望動機」ですが、本質的な転職のきっかけはいろいろとあるじゃないですか。
今の職場を変えたい、環境を変えたいと思ったとか、長時間労働の働き方を変えたいとか、いろいろあると思うのですが、相手が聞いて、かつ伝えるべき志望動機というのは、相手にとって合理的な理由であったほうがいい。
例えば、「次にこういったキャリアステップを踏みたいと考えた時に、御社の機会がぴったりであった」これは合理的ですよね。
こういった合理的志望動機を語れるところはすごく大事だと思いますので、どんなきっかけであれ、相手にとって合理的で納得度の高い志望動機を語る
これが二つ目のポイントです。

条件の話は、あなたと働きたいと思われてから

最後、「条件の話は、あなたと働きたいと思われてから」これは言葉の通りで、前半に話した、まずスキルフィットを越えないと要件フィットに至らないという順番を加味したものであり、さらに相手が「この人、いいな」と好意が生まれた瞬間、相手から「どんな要件が、今回のあなたの転職条件ですか?」と聞いてきてくれるんですよね。
さらに、この人と働くために譲歩しようとか、あわせようといった選択も広がりますので、結果的に良い要件フィットに至るんじゃないかなと思います。

ということで、10年以上事業サイドで採用する側の観点から、これがたぶん転職の結構大事なポイントになるんじゃないかをお話させていただきました。
チーズさん、ご質問をありがとうございます。
不安もあると思いますが、こうやって客観的に自分の転職活動へのフィードバックを得ようとか、情報を集めようという観点がすごく素敵だと思います。
その行動力を生かして、結果的に良い選択をした、パートナーの転勤によるものだったけれども、自分にとって良いキャリアの転機となったと言えるような転職を実現していただければなと思います。
心から応援しています。

最後までお聴きいただき、ありがとうございます。
今日は「どうする?転職」についてお話をさせていただきました。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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