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「自分を大切にする」ことの意味

潰瘍性大腸炎になって、自分を大切にすることの大切さを知りました。
それまでのワタクシは
自分ではそれなりに、大切にしているつもりでいましたが
全然出来ていませんでした。

前にも書きましたが
ワガママを言ってはいけない。
迷惑をかけてはいけない。
その思いから、当たり前に我慢をしていたからです。

ですが
そうは言ってられないのが潰瘍性大腸炎でございます。

この病になってから

「自分を大切に」
「無理しないで」
「体を大事に」

という言葉をたくさん頂きました。

ワタクシも常日頃から、よく使う言葉でございます。

耳慣れ、使い慣れている言葉すぎて
正直「ハイハイ。分かっております。」の気持ちでおりました。


再燃する方が、周りに迷惑がかかることが分かって
そこではじめて
やっとワタクシは、本当の意味で
自分を大切にしはじめました。

先ずは外側から。

身体に関して良いと言われているものを、片っ端から試してみる。

これは良さそうだと思う自由診療の施術も
値段が高いから…という理由で諦めない。

お風呂場で自分の身体を見るたびに、反射的に湧いてくる
「下半身太いですわね」
「身体のデザインがアンバランス過ぎますわね」と
欠点ばかりにフォーカスするのを
無理矢理でも止めてみる。(これは大変難しいことでございました)

自分の意識の中の世界だけなのに
己の思考を変えることが
こんなにも難しいことなのかと痛感致しました。

そのように、自分の外側を大切にしていたら
今度は、自分の内側が主張し始めました。

「あの時のあれが許せなかった」
「あの時イヤだった」

という思いが、ふとした時に湧いてくるようになったのです。

はるか昔の出来事です。
すっかり忘れていたようなことです。

今は、大人としても熟した年齢でございますし
辛い体験も、きちんと心の整理が出来ております。
そのおかげで今があるとも思っております。

そもそも、些細な出来事をいちいち気にしておりましたら
この東京砂漠、生きていけません。

「東京砂漠」前川 清様。尊敬しております。

何で今更?
と思いましたが
我慢することをやめたことで
我慢の壺の蓋が壊れ、封印してきた数々の思いが
一気に噴出した様に思いました。

手がつけられませんわね

この壺を空っぽにしたい。
そう思い、湧き上がる感情をちゃんと見てみました。

「大人なんだから」
「もういい加減、忘れなよ」

その言葉が出かかるのを、グッと堪えました。
そうして出てきた感情は
子供の頃、駄々をこねることが出来なかったワタクシが
デパートの床で仰向けに寝っ転がって
両手両足をバタバタさせて、ギャン泣きするようなものでした。

正直、自分にドン引きしました。。

「鬼の拗ねらせ。熟女のこじらせ。」

何かの標語のようです。

大人になってもまだその様な、子供じみた思いを持っているとは。
子供時代の苦労から、ワタクシは一体何を学んで大人になったと言うのか。

ですが
「大人」「子供」関係なく
消化出来ない思いを、我慢という蓋で封じ込めてしまっては
一見、解決した様に見えて
いつまでもその思いは、心の中にあるのですね。

自分を大切にするということは
世間の常識や物差しを外して
自分はこうしたい!あれがいい!という気持ちを
一切否定せずに、自分が聞いてあげること。

自分に一切のダメ出しをしないこと。
受け入れてもらえるという安心感を、自分に与えてあげること。
それを他人に求めるのではなく、自分が自分にしてあげること。

それが出来て初めてワタクシは、大人になれた気がしております。


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