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心の治療。父の影響

大成堂・王気功に通うようになり
身体だけでなく心の変化について
前回、母との関係を書きましたので
今回は父のことを書こうと思います。

父は20数年前に、50歳で亡くなりました。

家庭を顧みず、好き放題に生き
私たち家族は大変苦労しましたが
不器用ながらも、親としての愛情は感じていましたので
父への思いはわりとすぐに、感謝へと昇華することが出来ました。

ただ、一つ

周りにたくさん迷惑をかけていた父の姿を見て育った私は

「人に迷惑をかけてはいけない」
「好き勝手生きたら、周りに迷惑をかけることになる」

という想いに囚われ
些細なことでも、罪悪感を感じる様になりました。

本当に、小さなことです。

例えば
前日の夜眠れず、日中眠くなった時
コロナ禍でリモートワークになり
家で仕事をしている夫の横で昼寝をすることに対して
申し訳なさが出てしまう。といったような。

夫は決して「寝るな」と言わないのを分かっているのに
自分が勝手に
「夫が一所懸命仕事している横で、よくサボれるな。」
と、責めるのです。

王先生の

「何をしても、していなくても、病気でも、あなたの価値には関係がない。」


という言葉を思い出しても
なかなか思い癖を切り離せずにいた時

ふと

夫が私に対し、同じ状況で罪悪感を持っていたら…
と想像してみました。

その時最初に湧いた気持ちは
寂しさでした。
出てきた言葉は

「私がそんな風に思う人に見えるの?
もっと私を信頼してよ。」

でした。

しかしその言葉は、そのまま自分に言いたい言葉でした。
私は、ダメな自分を受け入れられず
人並みに出来ない私を否定し続け、常に自分を監視し
自分自身を、信頼していなかったから。

相手に言いたいことは
自分に向けて言いたい言葉だと思いました。

そうしたら今度は
父が母に、怒鳴ったり、繰り返し罵倒していたのと同じ様に
私が夫にするところを、想像してみようと思いました。

無理でした。。。
とても普通の心理状態では出来ません。
単なる喧嘩だけでは、決して父の様にはならないのです。

もしかしたら
父の心の中に、自分ではどうしようも出来ない思いがあって
それを、母に対して一方的に爆発させていたのではないか。

そして、何も言い返さず、ただ無言で俯いている母に対して
「何で分かってくれないんだ!」という思いがつのり、益々声を荒げ
埋められない気持ちを満たすために、外へ外へ、求めたのではないか。

父の気持ちは分かりません。今となっては、確かめることも出来ません。

ですが、それを想像した時

寂しさや、欠乏を埋めるための「好き勝手に生きる」と
私が求める「好きに生きる」は違うものだということ
そもそも
好きに生きることと、周りが犠牲になることはセットではない。
家族を、周りを大切にしながら、好きに生きていい。それは、両立する。
それが、やっと、肚の底から分かりました。


しかし、長年染み付いた思考です。
次の瞬間から「ハイ、そうですか」と
ガラッと変わるものではありません。

「何をしていなくても、あなたの価値には関係ない」

この言葉を唱えても、次の瞬間には
「そうは言っても、働かざる者喰うべからずって言葉がありまして…」と
古い価値観が、すぐに顔を出します。

そういう意味では、潰瘍性大腸炎になり
「再燃する方が家族に迷惑がかかる」という理由が出来たことで
自分に優しく出来るようになりました。
(そして今は、罪悪感を持たずに昼寝が出来るようになりました)



若い時には
自分に厳しい人は、精神が強いのだと思っていました。
でも今は
自分に優しい人の方が、より強く見えるようになりました。

私は、自分には「人に迷惑をかけてはいけない」と戒めておきながら
好き放題、破天荒に生きている有名人の話を聞くと、胸がスカッとするのです。

それは
どんな状況になってもなんとかなる。
周りも何とかしてくれる。
自分と世界に信頼があるから、ビクビクしたところが無い。(ように見えます)
そのメンタルの強さに、とても憧れるからです。


潰瘍性大腸炎になった時に出会った
マザー・テレサの有名な言葉です

思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。

言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。

行動に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。

性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。


無価値観と自己否定に囚われ続けていた私が
この言葉通りに思考を変えていき
ネガティブな思いに邪魔されることなく
自由に生きることが出来たら?

そんな風に生きたい。
そう思った時、王先生が言いました。

「過去も未来も関係無い。自分が動かせるのは、今。この瞬間だけ」


潰瘍性大腸炎が寛解したと思ったら
今度は、私の内面をひっくり返す挑戦が始まりました。

そしてそのチャレンジは
治療している中で、すぐにやってきました。


…つづく…

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