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華染凪人
2021年11月18日 23:54
ツツジのピンク色が目に刺さる。 老い寂しい石垣を、上から覆って飾り立てる鮮烈なダークピンク。 路地裏の奥から、その鮮烈さが暗闇に慣れない目の奥を鋭く刺してくる。暗闇を正しく捉えられない僕は、路地裏と、新しく舗装されたばかりの道の境で立ちすくんでいた。 あまりの鮮やかさに目を覆うと、指の間から遠くで咲くツツジの花びらが零れ落ちる。 足元に視線を逃すと、アスファルトの継ぎ目からツツジの花