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この世で唯一時間の影響を受けないもの


2年前の夏、六本木で異彩を放つ純喫茶で
ある人に言われてときめいた言葉があります

「言葉に時はない。」

です。

流行は時間が経てば移りゆくし
アイスクリームは時間が経てば溶けるし
人との関係性も時間が経てば変わっていく。

上記のようなものは、地域や気候という要素が入ると更に複雑になるけれど
言葉だけは時の流れの影響を受けないのです。

わたしは学生時代、
信頼できるものをなかなか見つけられず、恥ずかしながら言葉に縋ってました。
言葉だけが信頼できると思っていたから
いろんな人ののこした言葉を調べてました。
この言葉なら信じられるなって思えるような言葉を探すのが気づいたら癖になっていて

わたしが10年以上ずっと大事にしてる言葉は

艱難汝を玉にす(かんなんなんじをぎょくにす)
Adversity makes a man wise.

という言葉です。
人は困難や苦労を越えてはじめて立派な人間に成長するという意味です。
たしか中学時代に、英語のテキストのコラムページで見つけました。「玉」→"wise"という訳がおしゃれで、一目惚れしました。当時、悪質な嫌がらせを受けながらも受験勉強をせねばならなかった時期で、顔もニキビだらけでした。辛くて、助けてくれる人もいなくて、言葉にすがるしかなかったのです。

当たり前ですが10年経ってもこの言葉って変わらないのです。
わたしの考え方はこの10年で大きく変わったけれど
この言葉はいつまで経っても変わらないのです。

この世で変わらないものってあんまり見つけられないなって思ってます。
仕事でもエビデンスを残すためにメールで連絡を入れたりしますが
これすごく大事だな、って思うんです。電話の内容は消えるけど、メールで言葉に残すと消えないって当たり前ですが
言葉が時間の影響を受けないから文字化している、と言っても間違ってはないと思うのです。

人に言われた言葉って、だから忘れられないんだろうなって思うんです。
特に人を傷つけるような言葉は
何年時が経っても
言葉だけ時間が止まっているから
大変迷惑なことに、いつまでもそこにいるんです、、
そんな言葉こそアイスクリームみたいに溶けて頭の中からなくなればいいのにな
そしたら最終的に世界は平和になるのかしら。

なんて考えますが、そんな凶器のような言葉たちはアイスクリームのようには溶けてくれないので、

わたしにできることは、言葉を丁寧に選ぶということです。


病んでないですが、ふと思ったので備忘録です。

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