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【虎に翼 感想】第16話 花岡悟との出会い


寅子たち本科進学、花岡悟の登場

昭和10年、寅子たちは明律大学本科へ進学する。気負いながら教室へ入ると、爽やかな笑顔の花岡悟が待っていた。
男子学生たちと互いに自己紹介をし、会話が弾む。
梅子の作ったおにぎりを食べ、図書室で女子と議論を交わす男子学生。ハイキングに行こうと誘われる寅子たち。平和な日々が過ぎていく…

(あやしい)

朝ドラファンの皆さんは、この一択でもよいでしょう。
花岡は完全にクラスを掌握しているとみえる。権謀術数をめぐらすタイプなのだろうか。
「金八先生」第5シリーズの兼末健次郎(風間俊介)を、なんとなく思い出してしまった。

法廷劇を妨害した小橋も、ここでは小さく見える。
自分より弱いと思える相手には強く出て相対的に上になろうとする者は、よくいる。

轟太一の存在も気になっている。オープニングのタイトルバックでは、岩田剛典さん演じる花岡より戸塚純貴さん演じる轟のほうが、先に名前が出ていた。
「どこにでも、よねさんみたいな人はいるということよ」と梅子に言われていたように、よねと轟は意外とウマが合いそうだ。
花岡と轟のどちらが重要な存在か、もしくは、寅子とよね、それぞれにそれぞれが重要な存在、ということかもしれないが、まだよくわからない。この先の展開を注視したい。

初対面の日、竹もとで呆けている女性陣。よねは自分の心を打ち消すかのように、あんみつをかきこんでいる。
寅子から月経の質問をされていたときの恥じらいの表情のように、時折ladyを見せる場面も良い。
いつか男装という鎧を取り払い、削ぎ落された心で法律と依頼者に向き合うよねを見られることを願っている。

さらっとやっていたけど、約束手形の授業の答えを教えて欲しい!
「11月31日」と、存在しない日付の手形は有効なのか。ネットで調べたところ、「月末とみなすかどうか」がポイントのようだ。気になる!


家族の変化

手酌で飲む寅子の酒豪体質は、はるさんからの遺伝が強そう。
直道と花江の間には、子が誕生していた。
優三さんは、今年も試験に落ちました。
優三さんに余計なことを言う直道の太ももをひねり上げる花江。力関係の変化も感じられた。

そんな中、父、直言の様子がおかしい。「最近、帰りが遅いね」と、気にかける寅子。
はるさんは、直言に日記を読んでほしいときには、わざと開いて置いておくようだ。ハイキングに行くことを、すでに直言も知っていた。
以前の記事で、「はるさんはこのあと亡くなってしまって、後から花江が日記を見て後悔する号泣展開にならないか」と勝手に心配していた筆者だが、見ていたのは直言だった。

昭和10年4月6日、満州国皇帝・溥儀が来日している。戦争の足音が近づいているということなのだろうか。


梅子の夫、初登場

腰を痛めた穂高教授の代わりに、民事訴訟の専門家と評された人物がやってきた。
名前は大庭徹男。
「家内の梅子がいつもご迷惑をかけているようで」
スンとしている梅子の表情で、次回へ続く。

梅子の夫を演じるのは飯田基祐さん。本日もキャスティングの妙を感じながら、感想を終える。

「虎に翼」4/22より


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