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【虎に翼 感想】 6/17 明律大学 同期5人の再会


昭和24年1月3日

猪爪家も、少しはお正月の光景らしくなってきている。昭和21年のお正月、直言がまだ生きていたときのことを思い出す。この頃は、お正月と言われなければ全く気づけない光景だった。

「ヒャン、香子ちゃん、明けましておめでとう」
寅子、呼び方を変えれば全て解決するわけではない。最近知り合ったばかりという体で接しなければならないのではないか。

なるほど、“家庭裁判所の5性格” というものがあるのね。

寅子が最初、多岐川の肩から下に水をかけてたから、”頭からかけちまえ” と思っていたら案の定、「派手に頼むよ」と。読まれていた……。

星朋彦、最高裁長官から直々の辞令

「東京家庭裁判所 判事補」のところまでは喜びを押し出していたが、「兼 最高裁判所 家庭局事務官」の辞令に、「兼……」と考えを巡らせてしまい、桂場に怒られたところが笑った。寅子のフォルムにあのセリフ回しがよく合っていて面白い。
少しずつだ。頑張れ。

曲者が多いほど、角が取れて丸くなるということでしょうか。長官。

家庭裁判所準備室のメンバーは、そのまま家庭局に配属になった。もうバラバラになってしまうのかと思っていたからめちゃめちゃ嬉しい!
早速、皆で上野の状況を視察に行くこととなった。
寅子は、上野は疎開先から帰ってきたとき以来かな。

先週、家事審判所と少年審判所の面々が会食をした場では、食料が手に入りやすくなっているという場面が描かれたが、それは一部の、それなりに地位のある人たちの話でしかない。特に、戦争で親を亡くした子供たちに食料がいき渡るわけなどないのだ。上野の場所にあんな身ぎれいな人たちが居たら狙われるよね……


明律大学 同期5人の再会

今日は素直に、同期5人の再会を心から喜びたい。
花岡がいないことを痛感させられてしまう図ではあるが。

「覚えたからな。覚悟しておけ」
聞き覚えのあるセリフである。小橋はあの法廷劇のことを思い出して、さらに震え上がったか。
そして轟を見つけるも、その横に、初代「覚えたからな」のよねの姿を発見し、身動きがとれなくなる。
最近、小橋が好きすぎて困っている。

“轟法律事務所 轟 太一”の看板

6/10 花岡の死」の記事で予測したとおり、事務所名は ”轟法律事務所” だった。
個人名まで看板に書いているのが、平成中期くらいまであった風情を感じる。
憲法14条の条文、この間、よねと轟が再会したときは暗かったから、明るいところで見ると結構大きく書いていてちょっとビックリした。大きく書きたくなってしまったよねの感動が伝わってくる。
轟が喜んでくれている。寅子が生きていたことも、女でも裁判官になれるようになったことも。
そして……よねも、目が潤んでるじゃないか……。

花岡奈津子への謝罪を彷彿とさせる「何もかも、ごめんなさい」や、「お二人は、ここで弁護士を?」とか、寅子、よねに対しちょいちょい失礼。だが大丈夫だ、相手もそれなりにこじらせている。女子部の再会、ここでも上手くいかず。
「顔を合わすのは今日が最後だ」
たぶん、すぐ裁判所で会うと思うよ、よね……法曹界は狭いからね……。

自分の事務所を持ってからの轟のファッション(主にスーツ)が少し変わった気がする。錦田法律事務所にいたときはビシッとしたスーツだったと思うが、今はもっとカジュアルになっている気がする。
思えば、久保田先輩に「ご婦人らしい話し方を」と言ってしまう事務所だ。轟にも「紳士らしい服装を」とか言っていてもおかしくはない。
場所柄もあるだろうけど、よねに導かれて自分を解放している感もある。一瞬、よねから服借りてるのかと思った。

「山田には助手をしてもらってる。といっても、実質上の親分はコイツ(よね)だがな。あっはっはー」
轟は冗談めかして言っているが、実際そうだろう。
よねは、上野の地で長年生活していて人脈もある。そもそも、事務所の場所は、元々はカフェー燈台のマスターの店だったところだ。マスターの死に乗じてよねが占有していた場所を、轟は使わせてもらっている。
事務所の看板に “山田よね” の名前を出せれば、もっと人が集まってくるはずだ。それができないことが、試験に受かった者と受かっていない者の差異を見せつけてしまっている。
そして、戦前は大手の錦田法律事務所のイソ弁(勤務弁護士)だった轟は、戦後の混乱期ということを差し引いても、客層の違いを感じていることだろう。

そして、道男くん、これから寅子たちとは長い付き合いになる人物なのだろうか……


「虎に翼」 6/17 より

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