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投げっぱなしジャーマン。


日本に住む人間として思うのは

そこは自分でなんとかしてくれよ

という、投げっぱなしジャーマン。

これ、急にかましてくるときがある。


そのタイミングがなんていうか。

え?ここでこのタイミングで?

っていう捨て去る感覚で。

ぶん投げてしまう人が多いと感じる。


う~ん、かなり抽象的です。

わかる人もいるとは思いますけど。


頼らせてくれよというのとは

また違うもので。


そんな切り替えある?ってくらい

ドライに見捨てたりするんですよね。


自分にも危害が及ぶおそれがあると

感じた途端の潮が引くように去る感じ。


この決断が他の国と比べると

ちょっと早いのかなと感じる。


個人主義っぽい海外と

集団主義っぽい日本だが

ナゾの逆の現象が起こるんですよね。


たぶんメンタル的な要素に

原因があるとは思うんですけどね。


これからコロナ禍が収束に向かった後

うすうす皆が感づいている隠れた課題で

表面化してくるだろうと思います。


次々と倒れていく人や家族、企業。

それを横目で見ながら守りの態勢に

重点的に、黙ったままシフトしていく。

その流れで消費行動まで落ち込む。


国はどうするのかな。

これまでの稼ぎ方の延長上で

ツギハギして漏れを防いできたけど。


穴が大きく開きすぎてしまった。

ウソでも大風呂敷を広げる、でもない。

財布にこれしかないんですと嘆く。


いやいや、引き落とされている

考えたらムダなお金の使いみち

たくさんあるでしょ?


いま対処すべきために必要なら

そっちを見直すのは生活の基本。


たぶん、メンタルを立て直すような

抜本的なことをしないかぎりは

立ち直ることは難しいでしょうね。


すでに生活していくお金や稼ぎと

将来への不安がスクランブル交差点。


皆が規則的に歩を進め行き交うけれど

誰も人を見ていない、自分だけ。


他人を見ていたらケガをする。

だから自分がぶつからないように

避けて避けて、通り抜ける。


すれ違う人が次々と倒れても

なんの素振りも見せなかったりする。


すれ違ったあと、まもなく

ドサっと倒れ込んだ。


倒れた人の気配は感じ取ってる。

しかし、振り返らない。


助ける責任が重いからだ。

巻き込まれたくないからだ。


そんなふうには見えなかったのに。

本当にそうだろうか。

本当に見えなかったのか?

見ようとしてなかったのではないか?


困っている人はもうどうしたら…

どうしたらいいのかさえわからない。

考えたくもないと、思ってしまう。


そして黙り込んで、

知らず知らずのうちに

私は別に困っていない、みたいな

素振りをしてみせる。


強がりとはちょっと違う。

ミジメさを他人に見せたくない。

困っていても、困っていないフリ。


してしまうんですよ、こうなると。

たぶん、こうやって顕在化していない

問題がたくさんあるはず。


言えばいいじゃないかと

裕福な、有利な人は言う。

しかし、言えないよ、苦しいなんて。


その気持ちまでおそらくわかっていて

頼んできたら考えてやるよ、みたいな。


そういうマウント根性だけは

立派に育ってしまった。


日本人が協力的になれるのは

同じ立場で同じ境遇、同じ環境など

同じであることが前提である場合だ。


その状況で誰かが声を上げるまで

思っていても言わないでガマン。


誰かが声を上げてザワザワし出してから

自分もそうなんだ、と名乗り出す。


だから困っている状況が

酷くなってから人に話したりする。

気づいたときにはもう遅いときも。


気づいたときにはもう遅い。

その感覚はコロナ禍のいまも

忘れてはならないはずです。


私たちが日々何気なくすれ違う人。

アノ人もコノ人もみんな、

もしかしたら苦しい思いを抱えてる。


でも哀しいかな、気づくまで

サインを明確に送るでもなく

むしろ他人に見せないような

素振りをしてしまう。


他人が困っているけど、

自分も困っている。

その時、私たちは言葉が出ない。


一歩が想像以上に重いからだになる。

気づいているよ、でも助けられない。

その波は、さざ波なんかじゃない。


そして、さざ波でさえ溺れてしまう。

そのくらい脆くなってしまっている。


やがて大きな波になって初めて

なぜこんなになるまで、と他人は嘆く。


しかし、言えないのだ。

言いたくてもやっぱり何か

変なプライドが邪魔して言えない。


さざ波なんかで済むならいい。

私たちが足元に感じている以上に

忍び寄る波は、見て見ぬフリを

しているあいだに

人をのみ込んでしまうのだから。











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