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思い出のパワーうどん

「ちからうどん」ではなく「パワーうどん」です。

これは遠い昔、當時附き合っていた恋人が風邪をひいてしまった際に材料を賈ってきて作った料理なのですが、時々食べたくなる味なのです。
その名の通り、スタミナ満点でパワーがみなぎるうどんなのです。

風邪の際は、なるべく消化が良くて食べ易い物が好ましいのですが、おかゆばかりでは飽きてしまう様だったのでうどんにしたのが始まりです。
あとは軆が温まり、精の附く物を食べ易い形で摂取出來れば風邪なんか恐るゝに足らん!…と色々煮込んで作った料理です。

材料
うどん…3玉
人參…1本
ネギ…半分~1本
豚肉…200瓦程度
ニンニク…半分~1個まるごと
小松菜…適量
甘唐辛子…有れば適量
山芋…有れば適量
おろし生姜…適量
鶏卵…数個
葛根湯エキス…1本(今回は養命酒60ccで代用)
だしの素…適量
醤油…大匙1か2くらい
酒、みりん、砂糖、味噌…適量

※私はお菓子や粉物以外では基本的に分量をいちいち計らない人なのです…。どうも曖昧な表現ですが惡しからず………。

作り方
1、全ての材料を(みじん切りにならない程度に)なるべく細かく切る。
2、山芋以外の材料を煮込む
(但し小松菜のみ下茹でした後に入れる)
3、だしの素、醤油、酒、みりん、砂糖で味附けする
4、隠し味として葛根湯エキスを入れる
5、うどんを入れて更に煮込む
6、最後に味噌で味を調える
7、山芋を添えて鶏卵を落として出來上がり

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油を一切使わない事と煮込んで材料を軟らかくする事がコツです。
あとは灰汁をよく取って煮込むだけの簡単な料理です。
食べると軆がポカポカとし、それなりに汗が出ます。

當時、これを作った際は食欲の無かった恋人が一皿完食してくれたのがとても嬉しかったのです。
食べた後に汁が残るのでご飯の残りを入れておじやにしました。
こうしておけば向こう何食分かは料理をする必要が無くなります。
タッパーに1食分の量をそれぞれ分けておき冷蔵庫で保存し、食べたくなったらそのまま電子レンヂで温めれば直ぐに食べられる様にしておいた覺えがあります。

當時は即興で作った様な物だったのですが、今更乍らに作ってみると懐かしいあの頃の味が蘇る様であります。
程無くして恋人の風邪は治ったのですが、今はこんな料理よりももっと良い物を食べさせてくれてもっと器用で見た目も良い人と一緒に倖せでいる事と存じます。

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そうです。
私にとっては恋人とはその人を倖せにする事ではなく、その人が倖せである事の方が大事なのです。
その倖せのほんの一部分に何らかの形で役に立てれば本望です。

寒さも一段と厳しき折、軆がよく温まり疲れも取れる特製パワーうどん。
あの頃と同じ様にご飯を入れて明日の朝はこれのおじやです。
後片附けも鍋とドンブリくらいです。
これは樂で宜しいのです。

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當時と同じ食後のデザートも忘れずに…。
やはり風邪の際は林檎が定番です。


…余談ですが、私はこうした「色々入れて煮込む料理」が好きなのです。
カレー等もそうでありますが、自分の味と料理の効能を工夫して引き出すのは面白いのです。
そろそろ出來合いの味に飽きてきた頃故……。

日々色々挑戰する事、見たり聞いたり試したり…。これが樂しみの秘訣です。

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