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一仕事終えて…

そうこうしている内に日附は変わって令和3年5月4日になりました。

アインシュタインの「閉じた宇宙論」では最も遠い未來とは、たった今過ぎた瞬間だとする考え方がある様でございます。
遠い未來になりつゝある去る令和3年5月3日でありますが、私も聯休の恩恵を戴き、自室でのんびりと過ごしていたのであります。

のんびりと申しましても、折角まとまった時間が出來たので、水廻りのお掃除やら何やら細々とした事を割と本氣を出して行っていたのであります。
イマドキのコトバで言うトコロの「ガチ」と云った表現が妥当でしょうか…。

愛用の部屋着を一日中着て過ごせるのはとても嬉しい事です。
スーツも作業着も無い、このお氣に入りの作務衣で今日と云う日を出來る限り濃密に過ごすのです。

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一仕事終えた後に呑む酒は格別です。
大好きな時代劇(中村吉右衛門さん主演の『斬り捨て御免!』)のビデオを観乍ら憩いのひと時を過ごすのは、まさに格別の一言。

折しも昨日、5月3日は大切にしていたセキセイインコの祥月命日。
もう17年も前の事です。
朝、一寸カゴから目を離していた刹那、ふとカゴに目を向けると、それまでいつもの様に歌い乍ら飛び廻っていたセキセイインコが動かなくなっていたのをよく憶えています。
私ともあろう者が誰の目にも触れない所で半日泣いていました。
小さな小さな小鳥が私の生涯のとても大きな部分を持っているのです。

…だから時々、黄色いブタちゃんの上にさり氣無く留まっているのです。

風呂場のカビキラーが浸透する迄の間、實家の花壇に在るお墓にセキセイインコが大好きだった粟の實をお供えして手を合わせてきました。
あれからもう17年、随分經つ様ですが、つい昨日の様な感じも致します。
時の流れとはそう云うものです。
先の物理學的見地に依ると、遠大な時の彼方が段々と近附きつつある様でございます。


おかげ様で過ぎ去りし遠い未來の昨日、お風呂場の石鹼カスの最後の一片も一掃出來、臺所の流しには新築の如き塩素の臭気、そして便所も白亜の便器に白檀のお香の風雅な空間に…。
オマケに色落ちして面倒なデニムをたらいに入れての手洗いも濟み、スッキリ氣持ち良い心地好さであります。

私を本氣にさせたらどうなるか、思い知ったか汚損諸君!
折角なので、こうして家事に(割と本氣で)勤しむ姿を記念撮影。
ベージュの作務衣に紺色のエプロン、これを称して「スカ色」と云うのであります。
こうした時間も或いは有意義に充實したひと時と云うものでございます。

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