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自分の言葉で伝える「人事」と「経営」(第2回ひとづくり勉強会)

今年10月より始まった「小布施 まちの人事部」。

2つの取組のうちのひとつ「ひとづくり勉強会」の第2回が11月21日に開催されました。
その内容と当日の様子をご紹介していきます。


「小布施 まちの人事部」「ひとづくり勉強会」とは?

こちらの説明は、第1回の記事にて掲載していますので、下記リンクをご覧ください。

講師紹介

ひとづくり勉強会では、主に2人の講師が登場します。
今回は第2・4回目を担当する講師のご紹介です。

〈第2回目の講師〉

中村一浩(なかむらかずひろ)さん

ミスミ、リクルートでの事業創出を経て、森のリトリートでの体験をきっかけに独立。「感じる」力をいかす事業構想、「本来の自分」を取り戻す対話(ダイアローグ)、「ゆたかさ」のある社会を醸成するWell-being(しあわせ)、それぞれをテーマに事業を立ち上げる。2024年4月より、武蔵野大学に新設されるウェルビーイング学部の准教授へ就任予定。

「人事」「経営」とは何か?を言葉にしてみる

第2回目のテーマは「人事と経営」です。
担当部署、企業トップは常に考えていることだと思います。
特に中小企業においては、ともに考えている人も大勢いるのではないでしょうか?

その「人事と経営」をあらためて問い直して言葉にしてみると、
どんなことが起きるのか?何を思うのでしょうか?

今回はひたすら言葉に出していきます。

今回のテーマ/人事と経営

人事と経営というテーマを置いて、考えていくのは大きく2つです。

  1. 人事の役割とは?何をどうするの?

  2. 人事は経営とどうつながっていくの?

こちらを個人で考える時間と、グループや参加者全体で共有する時間とを繰り返しました。

自分との対話の時間/この時間をどう過ごしたいか?

テーマに入っていく前に、「ひとづくり勉強会」に参加しているこの時間を
「どう過ごしたいか?」を自分に問いかけて、向き合う時間をとりました。

自身も経営者である中村さんは、「忙しい人ほど普段は人と対話する時間ばかりになってしまいがち。こういう時間を意識的にとって欲しい」と言います。

  • 人事をよく知りたい

  • どんな仕事が合うのか、どうしたら人の力を引き出せるのか考えていきたい

学びたい、他の人の知恵や意見を知りたいという声が聞けました。

【筆者のつぶやき】
皆さんの声からは、一人ひとりに向き合いたいけど、できないという葛藤が伺えました。
その背景には経営者と人事、人事と総務…など兼務せざるを得ない状況のため、物理的に時間をとることが難しいという根深い課題があるのではと感じました。

グループワーク①/人事って何?

ここからメインテーマの「人事と経営」に入っていきます。
それぞれの要素「人事」と「経営」を分けて、まず「人事」について考えていきます。

問いはズバリ「人事って何?」です。

常に考えていることだとは思いますが、いざこう聞かれると言葉にするのが難しくて悩んでしまいますよね。

実際に「えぇ…何て答えたら良いんだろう…」と考え込んでしまう人が続出。

苦悩する参加者のみなさんに、中村さんが大切にして欲しいポイントを伝えてくれました。

「正解を探るのではなく、いまの自分の言葉で答えること」

人前で発表するとなると「わかりやすく」や「まとめる」ことを考えがちですが、
それを取り払って「自分は人事をこう考えている」を言葉にするのが大事な一歩とのこと。

参加者のみなさんは眉間にシワを寄せながらも、グループ内で思っていることを声に出していきました。

全体で共有をした際、正直な気持ちの吐露もありました。

  • (人事は社員の働きやすい環境をつくることが目的というイメージだけれど)会社側がどこまでやらなければいけないのだろう?

  • 退職も応援はしたいけど、残って欲しい気持ちも…寄り添いと割り切りが難しい

こちらも首を深く上下に振る人が多く、共通の悩みのようです。

みなさんの対話を一通り終えたところで、検索するとトップに出てくるような一般的な定義、人材関連の専門家と中村さんとっての「人事とは?」の紹介がありました。

以下、Wikipediaと2人の専門家の著書からの引用です。

また、上記の坪谷さんは「人を生かして事を成すため」人事が必要とも言っていて、こちらは後半の「経営」とのつながりにも関連してきます。

中村さんは人事を

「法人」という人と「社員」という人が、どう付き合っていくかデザインする役割

を担う人だと考えています。

読者のみなさんは、しっくりくる言葉がありますか?

グループワーク②/経営って何?

「人事」と同様に「経営」に関しても「経営って何?」という問いを持ちながら対話をしていきました。

こちらも天を仰ぎ「難しいな…」と呟きつつも、「人事とは?」より、自分が思う「経営とは?」のほうが言葉にできている印象でした。

一部をご紹介します。

  • 好きなこと、やりたいことをやって生きていく

  • つないで栄える

  • ビジョンを掲げて社会に役立つ

  • お客さまに支持してもらう

「経営」について、中村さんは「営みを続けること」であり、「経営の最上位の目的は続けること」と置きます。

「事を成すために人が大事だから、人事という役割を置いて営みを続けていく」
と人事と経営との繋がりをここで話してくれました。

自分の言葉で表現するとどうなるか、みなさんも文字で書いてみるなり、
声に出してみるなり…ぜひ一緒にやってみてください。

【筆者のつぶやき】
グループでの対話中は、「ともに、一緒に…」という言葉をよく耳にしました。「経営」は1人ではできないという表れなのかなと感じます。

グループワーク③/今日の感想

最後は今回の感想をシェアする時間でした。

トップが成長しなければと気を引き締めた人、次回も参加します!と宣言してくださる人など嬉しい声もありました。

「知識を知恵にするには、インプットだけでなく言葉にすることをして欲しい」
と中村さんから参加者のみなさんへ言葉を贈って、第2回は終了。

【筆者のつぶやき】
常に「考えている」参加者のみなさんではありますが、頭のなかで考えをめぐらせるのと言葉にすることの違いを体感されたのではないでしょうか。
そのせいか終了後に慣れないことへの疲労感が、やや漂っていた気がします。
それでも何かを得たり、感化された部分もあり、心地よい疲れを感じていたようにも見えました。

このように「ひとづくり勉強会」は、インプットとアウトプットを繰り返します。

しかもインプットは講師からだけでなく、参加者がアウトプットしている部分を自分に取り入れられるので、その場にいる全員がインプットの対象です。

企業・業種を超えて、集まり対話する機会は、そう多くないのではないでしょうか?
ご興味をお持ちでしたら、ぜひご参加ください!

次回

次回は、第1回で講師を務めた大石さんを迎え、「共感接点(自社の何に共感して欲しいのか)」を探り、明確にしていくパートです。

という予定でしたが、

今回の参加者の声を聞きながら、少しやることを変えようかなと呟いていた大石さん。どのような会になるのか…第3回もお楽しみに♪

執筆:橋本 緑
〈プロフィール〉
新卒で生命保険会社の事務、転職して住宅メーカーの営業を経て、現在小布施町の地域おこし協力隊へ着任。自分の生業をなにとするかは、ただいま探索中。
お絵かきと笑いを愛する人情派な人。

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