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#5 【志望動機】と【就活の軸】について考える(後編)

こんにちは。OBたきです。
昨日は日向坂のライブに興奮して、まだ#4しか書いてないのに番外編を作成してしまいました。

さて、まじめな会に戻ろうと思います。きょうは#4の続きになります。
前回は志望動機の考え方の根底となる、【就活の軸】について綴りました。

前回は私が就職活動の際に実際に話していた「就活の軸」の設定経緯を超絶細かく「自分語り」してしまいましたが、今回は皆さんにも活用できる話なのでご安心ください。笑

就活の軸を複数設ける理由

~OBたきの就活の軸~
① 対学生にビジネスを展開している会社
② 常に飢餓感を持って働ける会社

まず、「就活の軸」と聞かれたとき、私は必ず【全然種類の違う軸を2つ以上】回答するようにしていました。理由はシンプルで、志望動機を論理的に説明するためです。

図1

今回の結論に近い図を作ってみました。
①の「対学生にビジネスを展開している会社」という青軸に照らして企業を探すと、該当する会社は、2秒考えただけでも3社はあります(企業A~C)。仮にこの1つの軸だけで勝負する場合、「同業他社ではなくてなんでうちなの?」と必ず聞かれるでしょう。
そこで、オレンジの軸②の登場です。青軸が「事業ドメイン」というジャンルの軸だったのに対し、オレンジ軸は「働くうえで大事にしたい事」の意味合いで設定していますので、青軸とは大きくは重なりません。飢餓感を持って働ける会社自体は、人材のみならず企業1~5のようにたくさんの選択肢があるのでしょうが、青軸と重なるのは企業3(かつさっきの企業B)だけになります。この重なりこそが「志望動機」です。

志望動機=御社が私の就活の軸に一致しているから

お気づきの方もいるかもしれませんが、私は【就活の軸】と【志望動機】はほぼ同じ質問と考えています。「志望動機を教えてください」と言われたら、「私の就活の軸と一致しているからです」と回答していました。

就活の軸=自分が大切にしている考え方のことです。私の場合は、いずれも過去の後悔の経験から【対学生にビジネスを展開している会社】【常に飢餓感を持って働ける会社】でした。もちろん、どちらかが叶えばハッピーだとは思いましたが、どっちも実現できたら最高ですよね?軸が重なる企業には、1つの軸しか満たさない企業よりも熱い想いを語れるはずです。

そして何より重要なのが「同業他社との差別化」です。先ほどもお伝えした通り、【対学生にビジネスを展開している会社】というのは世の中にごまんとあります。【常に飢餓感を持って働ける会社】も、きっとたくさんあるでしょう。ただ、その両方を満たす会社というのはあっても数社ではないでしょうか。「就活の軸2つに合致しているので、御社を志望します」という考え方は、就活生にとって最も酷な質問の1つである「なんで同業他社じゃなくてうちなの?」への効果的なカウンターになります。

少し話が逸れますが、「なんで同業他社じゃなくてうちなの?」という質問に対しての回答として「事業内容」にフォーカスを当てて回答するケースがありますが、これは危険です。「A社と違って御社の事業はここが優れています!」などと説明しても、面接官はその道のプロです。仮に正しいことを言っても「浅はかだな」と思われたら勿体ないので、就活生の知識で太刀打ちしないほうが無難でしょう。そもそも、同業他社と完全に差別化できている事業を行う企業なら、こんな野暮な質問は来ないでしょう。

そして当たり前のことを言いますが、志望動機は「なぜ(あなたが)うちの会社を志望するの?」という意味で聞いています。仮に事業内容の違いを説明できたとして、「その違いがあなたにとってどう良いの?」ということに回答する必要が出てきます。OB訪問を受けていると、「御社の事業内容の広さに惹かれました」という学生がよくいらっしゃいますが、事業内容の広さが「あなたにとって」どう良いのかを教えてください、と聞くと大概回答に詰まるものです。いくら事業内容が広かろうと、配属になるのはそのうちの1つです。その前提に立てば、なぜ事業内容の広さに惹かれたのか、もう一段深く考える必要がありそうですね。

軸に合致する具体例を用意しておく

「軸と合致しているからです」という志望動機を語る以上は、次に「じゃあ弊社のどんなところからそれを感じたのですか?」という深堀質問が想定されます。もちろん、ここもしっかりと準備をしておきましょう。

①の「対学生にビジネスを展開している会社」についてはシンプルに、その会社が就活ビジネスをやっているので、当然学生との接点があります。私が将来的に取り組みたい「キャリア支援のきっかけ」にも携われる可能性があると考えています、という「どストレート」な内容です。こちらは他の就活生も同じようなことを言う想定なので、分量としては最低限にしていました。

一方、②の「常に飢餓感を持って働ける会社」は割と個性的な軸だったので、より重点的に話していました。ラオスのくだりも含めて。(結構ウケが良かった笑)
志望企業から「飢餓感」を感じることはたくさんありました。説明会の内容、グループワークのフィードバック、OBが語る社内の雰囲気・・。どこを切り取っても、同業他社よりもハングリー精神に溢れていて、成果が出ないと評価されない真っ直ぐな姿勢を強く感じ取りました。ここなら私の軸と合致しているだろうと判断し、志望しました。

以上のように、志望動機の作りは案外シンプルです。

志望動機は、私の2つの就活の軸と合致しているからである。
過去の経験から、この2つを軸に就活をしている。
御社は、●●といった点でその就活の軸に合致している。
だから他社よりも強く御社を志望している。

繰り返しになりますが、志望動機は「私がなぜいいと思っているか」を説明することを意識してください。世間一般の評価について文字を割く必要はありません。

就活の軸はいっぱいあっていい

最後に、軸は3つ以上あっていい、という話です。軸の数に制限はありません。当たり前ですが、大切にしているものはいっぱいあっていいんです。

図2

話は再び脱線しますが、小学生のころ1冊の本と出合って私の人生は大きく変わりました。
それは「地図帳」です。
配布されたその日から私はずっと地図帳を眺めていました。忘れもしないA4サイズの緑の表紙。それまで壁に貼る1枚の地図だった日本が、何ページにもわたって地域ごとに細かく描かれている。標高が高いところは茶色になっていて、名産品が小さな文字で書いてある。地図は決まりに従って記されているけど、実際はどんな景色なんだろう。そう思って、休み時間になる度に読みふけっていた記憶があります。

そんな地図好きが高じて、新幹線や飛行機で目的地にワープする「点の旅」ではなく、出発から目的地までを自分で移動して、自分で風景を紡いでいく「線の旅」がしたい。そう思って高校3年生のとき、部活で週1しか入れなかったバイトで貯めたお金でクロスバイクを買い、東京から大阪まで自転車で走破しました。愛読書は地図帳から「ツーリングまっぷる」に代わり、将来は地図に関わる仕事がしたい、そう思った時期もありました。

・・・危うくまた自分語りに終始してしまうところでした(してた)。何が言いたかったというと、上記の図の中の緑軸「地図に関わる仕事」も立派な就活の軸です。これと、さっきのオレンジ軸「飢餓感」は交わります。交わるポイント「5X」もきっと私の志望企業になることでしょう。要は、自分が大切にしていること=就活の軸はいくつあってもいいし、その重なりがあるところを志望企業にしていけば、「志望企業」をたくさん作ることができます。就活は基本、落ちるものです。リスクヘッジの観点から複数の志望企業を用意するに越したことはないです。

もちろん、「軸の優先度」はあります。私の場合、地図よりも対学生ビジネスの方が上位でしたので、当然第1志望は3Bでした。ただ、5Xの会社にわざわざその話をする必要はありません。5X社にはあたかも緑軸が最優先であるかのように話せば、全社に無理のない「御社が第1志望です」を伝えられるはずです。選考が進むにつれて優先度が逆転することだってありますから、最初から選択肢を狭めることなく、戦略的に進めましょう。


はい。2回に分けて【就活の軸】と【志望動機】について考えてきました。ガクチカ・自己PRと並んで重要な要素ですので、合わせて8000字以上書いてしまいましたが、皆さん読んでいただけてるのでしょうか?笑

OB訪問時に割と「note読んでます!」と言ってもらえるので、それだけをモチベーションに書いています。ぜひ読んでいただけた方は、面談時に申告してもらえたら泣いて喜びます。

次回はまた新しいテーマでか書きたいと思います!ではでは~。

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