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大脱走 (映画 1963)

第二次大戦下の連合軍捕虜収容所から脱走する人々の話。

と、物語はシンプルにまとまるのだが。
トンネルを掘ったり、身分証明書を偽造したり、監視するドイツ軍を利用したり、また脱走までのプロセスが面白い。
登場人物のキャラクターがわかりやすく、観てる自分もその場にいるような臨場感が味わえて、中身の濃い3時間だった。

何度脱走しても独居房入り程度の懲罰で済むのが、どうしてなのか?と疑問にも感じたが、捕虜を管理する部署によって差異があるらしい。
かなり大らかな対応にホッとするシーンも多く、脱走準備のシーンではまるでドリフのコントを見るように楽しく感じるところも多かった。

しかし、後半から終盤にかけてはガラッと雰囲気が変わる。特に脱走後の様子はかなりシリアスに感じた。

この映画ではスティーブ・マックイーンがカッコいいのだが、他のキャラクターもとても魅力的である。不安に負けそうな仲間を励ましたり、助けたりするシーンが素晴らしかった。

女性が1人も出てこないのが潔いのだが、戦争映画としては普通なのか。聴き覚えのある明るいテーマソングとともに、戦争による悲劇も描かれている秀作である。

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