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月9ドラマ「真夏のシンデレラ」が面白くない理由⑤ ヒネリのない脚本(考察)

登場人物について前回の続きを書くつもりだったが、先程の放映を見てそれどころではなくなった。
「やっちまったなぁ〜」と言わずにはいられない、ストーリー的にもシナリオの技術的にも悪手満載な今回。思いつくままレッツラドン!

▪️えのすいデートからの別荘 (夏海と健人)
夏海と健人、過去にえのすいで遭遇したらしい。
が、そんな事あったっけ?いつやねん、と訝る間に「偶然が3つ重なると運命」by健人が聞こえて、固まる私。
夏海を別荘に誘う健人、なんだか今日の健人はこれまでになく強引というかリードしてるやん。そっか、こないだのライブデート時に全然良いとこ無し&マウント女皐月の言いなりだったから、余計にそう思うのね。
別荘で夏海に発泡酒を飲ませて、向日葵一輪プレゼント。改めて告白する健人におメメハートの夏海…ここでチューからお泊まりコースが定番かと思いきや。それらすっ飛ばして、朝から食堂で働く夏海のシーンなのは事務所都合か?
やたらと前のめりな健人。親に夏海を紹介するのも早過ぎで、予想通りの交渉決裂は見なくてもわかる。ダメにさせるために親を湘南に呼んだのか、どこまでも世間知らずな坊やのぉ。

▪️三角関係に終止符 (愛梨・修・守)
案の定、修と別れ守といい仲になる愛梨。
そもそも空気読めない男=修のどこが良かったのか? 修の優しいとこが好きと言いつつ、連日の凸電に嫌気が差し、やっぱり優しい守に乗り換える愛梨の尻軽ぶりに呆れる。
が、修を応援しつつ愛梨を思う守のズルさは、健人を励ますフリして夏海にマウント取ってる皐月と同じやん。
恋愛ものに不可欠な三角関係を同じ形で2組設定する。"過ぎたるは及ばさるが如し"なクドイ手法、スタッフ誰か止めてやれよ。

▪️お迎えからの交通事故 (夏海と匠)
夏海を外回りに行かせたぐっさん「雨が降ってきたなぁ」
見たらわかる事をイチイチ台詞にする、これはシナリオを書く時に一番やってはいけない事。側に匠がいるって事はと思ったら、やっぱり「俺迎えに行ってきます」キター。
ここから怒涛の既視感満載展開。
雨降りの中悲しそうな顔の夏海に、傘を手渡し励ます匠。雨が上がって元気になった夏海、横断歩道で立ち止まった瞬間「もしや、ココに車を突っ込ませる?」嫌な予感的中、そこへ助けにいく匠!からの続く。
流石に「ボクは死にましぇーーーーん」は無いと思うが、瀕死かつ命の恩人匠と親に歯向かえないボンボン健人の間で揺れる夏海。
今の若者は知らないだろうが、この構図はテリィを救ったスザナ(「キャンディ♡キャンディ」参照)のような、ありがち設定よ。
こんな古典的手法を使うしかないなんて、スタッフどーなってんねん。

あかん、もう時間がきた。
とにかく最終回前とはいえ、ここまで脚本がひどい事に力が抜けた。フジヤングシナリオ大賞の受賞者との事だが、ホンマかいな?と思ってしまった。
きっとラストシーンもどっかで見たような、新鮮味のない終わり方になるだろう。映画「卒業」のパクリをかましそうな予感がするから、あえてここに書いておくよ。
悔しけりゃその上をいくエンディングをみせてちょーだいな。



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