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ダーティーハリー・2 (映画 1973

その映画の存在もタイトルも知っていたが、「どうせアクション刑事ものだし」と、これまで高を括って敬遠していた。

今や2度のアカデミー監督賞にも輝き、俳優だけでなく名監督としてもハリウッドに鎮座まします、御年90歳のクリント・イーストウッド様。
若い彼の姿をちゃんと見たのはこれが初めてだが、代表作と呼ぶに相応しい、とても見応えのある映画だった。

第一作を見ていないのだが、十分楽しめた。
それはこの作品のプロットがしっかりしているのと、登場人物がわかりやすいせいだろう。
裁判で無罪となった凶悪犯一味が、裁判所からの帰路に道路上で殺害される。
お!いきなりの必殺仕事人みたいな展開に驚きつつ、物語に引き込む導入が素晴らしい。

捜査が始まり、警察からも何となく煙たがられているハリー・キャラハン刑事の登場。
犯罪者を忌み嫌う友人刑事のチャーリーや、新人なのに射撃の腕前が抜群な白バイグループなど、さりげなく伏線を見せてくれる。
相棒のアーリーに浮かぶ死亡フラグを哀れに思いつつ、苦い幕切れをハッピーエンドと呼んでいいのかどうなのか...。

そうか!「ミッシング・リバー」や「ミリオンダラー・ベイビー」、「グラン・トリノ」など、彼の監督(兼出演も含む)作品に流れる陰鬱さやちょっと悲しくなる結末の源は、ここにあるのかもしれない。

半世紀近く前の映画なので、出てくる車のカクカクさ加減や、アナログ感満載の映像は懐かしく楽しめた。

余談ではあるが、今作のキーキャラクターである殺人白バイ警官を見て、「ターミネーター2」のT-1000型を思い出した。
ヘルメットにサングラス姿。めっちゃ似てるというか、もうそれそのもの。もしかしたらオマージュというか、モデルになってるのかもしれないな。

何にせよ、クリント・イーストウッド氏の偉大さを気持ちよく感じられた作品だった。

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