銀行が全て!じゃない!!

銀行で働き続ける上でしんどくならないためのメンタルの持ち方で僕が大切にするようになったのがタイトルの考え方です。

また当時の話をします。

仕事が上手くいかずメンタルをやられた時、僕はこんな考え方をしていました。

「銀行から脱落する自分は人生の敗北者だ」

さらに時を遡ります。事実がどうなのかという議論は置いておくとして就職が決まった頃、周囲の人々はこんな言葉をかけてくれました。

「銀行に入れたんだから将来は安泰だね」

「立派な会社に入れてご両親も喜んでいるだろうね」

「優秀なエリートだね」

当時褒め言葉として受け取っていた言葉は、メンタルがやられる前後では以下のように変換されています。

「安泰の立場から外に出て行ったら生きていけない」

「立派な会社から脱落する自分は失格者だ」

「自分は優秀な存在なのだから逃げ出すなんてことはあり得ない」

こんな風に考えてしまう結果、

銀行で働き続けるしか自分が生きていく道はない。という発想に至ります。

一方で、仕事は上手くいかない状況にある。

そうすると負のスパイラルに陥ることとなり、このスパイラルの末に僕はメンタルを病んでしまったと思っています。

ここからは今そんな風に銀行でしか生きていけないと思い込んでいる人に向けたお話です。

実際問題として銀行員でなくなった人は生きていけないのか?

という話ですが、当たり前ですが「んなこたぁない」というのが結論です。

僕の場合「銀行を辞めたら生きていけない」という発想の根底にあったのは

「次の就職先が見つからなかったらどうしよう」

という心配でした。

これも当たり前ですが「んなこたぁない」。

実際の転職活動が上手くいく根拠にはなりませんが、地方銀行で多くの法人のお客様を相手に働く身として日頃実感するのは

どこの会社も人材不足に悩んでいる、ということです。

つまり、働き手を求めている会社は世の中に沢山あるのだから銀行を辞めたところでどこかの会社には拾ってもらえるだろう、と思うようになりました。
もちろん、自分が求めている給与水準や勤務条件と合致した求人が見つかって、かつ希望通りに転職できるかはわかりませんが、とりあえず働き口がなくて死ぬなんてことはないなと僕は考えられるようになりました。

だから、銀行に固執する必要なんかないし銀行で上手く行っていないから悲観するようなことは全くない。外の世界には自分を求めてくれる環境はいくらでもあるのだから、もっと気楽に働いていいんですよとお伝えしたいのです。

偉そうにそんなこと言いましたが、結果的に僕は仕事がしんどいことと自分のやりがい、生活水準を維持したいという欲求を天秤にかけて銀行に残る道を選びました。
ただ、そういう逃げ道が残っていると思えるかどうかだけで、気の持ち様は変わってくるのではないでしょうか。

実際は銀行に残ってる僕の言葉にどこまで説得力があるかはわかりませんが、しんどいのに銀行で生きていくしかないって思い込んでいる人が何かに気付くきっかけになればと思います。

ここからは銀行員の特徴と病んでしまう人の関係についての個人的な分析です。
銀行員の一般的な性格の特徴として、

①責任感が強い、その分失敗に厳しい
②任された仕事を全うしようとする気持ちが強い
ということがあると思います。

だから、失敗した時挫折しそうな時には強く自責の念を抱えてしまう。

それに加えて冒頭書いたような言葉を受けて銀行に入ってきた人たちが、現実とのギャップに苦しみ結果として病んでしまうのではないでしょうか。
逆に言うと、そもそも銀行に入る時にそんな言葉をかけられていないだとか、不真面目な人(この場合いい意味で)はこういう事態になりにくい気がします。

ここまで書いて改めて感じますが、この記事で書いた内容は働いている中で日ごろから見聞きしていた当然のことばかり。
それなのに、病んでいる当時は全くと言っていいほど結論のような発想に至らなかったな、と。心を病むということはそれだけ正常な判断力を奪うものなんだと再認識しています。

最後にもう一度、この記事で言いたかったことを書いておきます。

「銀行辞めたところで死なねえし生きていけるから安心しろ!」

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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