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【独身30代の中古マンションリノベ①】家を買えメロス

magicanaは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の喉の痛みを除かなければならぬと決意した。magicanaには、後ろで人が待っているのに食券をゆっくりじっくり買う人の心がわからぬ。magicanaは、不摂生なサラリーマンである。ラーメン二郎を食べ、分不相応な高ぇ椅子を愛でて暮して来た。けれども病原菌に対しては、人一倍に敏感であった。

高熱を出した30代独身サラリーマンが考えることは概ね2つに集約される。

①ポカリすこ
②私の人生これでいいのかなぁ

およそ5年前、同じく扁桃炎にかかったmagicanaはコロナ禍のご時世もあり「婚活でもするか」と一念発起。市民権を得始めていたマッチングアプリを駆使し「あなたは悪くない、強いていうなら悪いのは私」という優しいお言葉とともに振られることになる彼女をつくったのだった。

同じ轍はふまぬ。経験が人を強くする。せめてフィードバックは欲しかった。

私は考えた。
「マンションでも買うか」。

そして闘いの火蓋が切られた。

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