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0007/当たり前ではなく、かけがえのないもの

福島県大熊町に友人が住んでいることがきっかけで、この町で色々なことを経験させてもらっている。

大熊町のことは僕もここに来るまでは知らなかったが、福島第一原発がある町であり、11年前から時が止まったままの景色がいたるところにある。

先日、大熊町の小学生たちが書いた物語を読んだ。子供たちが夢について書き、その夢から連想される景色をプロの絵描きやデザイナーたちが描くというものだった。なかでも僕の印象に残ったのは「大きな船にたくさんの生き物を乗せ、平和に幸せに暮らしたい」という子供の夢だった。

3.11を境に、大熊町の子供たちは大熊町の学校には通えなくなり、福島県内(とりわけ会津地方が多かったとのこと)の各地に転校せざるを得なかった。

「いままで住んでいた町に住んではいけません」と言われたら、一体どんな気持ちになるだろう。

経験したことがない僕には推測するしかないけれど、多くの命を救いたい、自然と共生しながら暮らしたいといった気持ちをこの絵に垣間見るような気がする。

いま暮らしている生活が当たり前ではなく、かけがえのないものなんだという気持ちを忘れずに生きたい。ただ生きるのではなく、自分はどう生きていきたいのか、この絵を見る度に自分に問いかけている。

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