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「童夢」大友克洋

漫画の紹介。
1巻完結の作品だ。

唯一読んだことのある大友克洋の漫画作品。

大友さんに関しては、アニメ映画の監督というイメージが強い。
名作「AKIRA」にオムニバス短編映画「MEMORIES」、あと「スチームボーイ」など。
たぶん全部劇場で見た気がする。

アニメというのが子供のものってだけじゃないって風潮は、宇宙戦艦ヤマトの劇場版ですでに一般には浸透し、ガンダムの出現で確固たるものになったイメージだが、大友作品はアニメが芸術的な一面もあるということを教えてくれたんじゃないかと思う。
今でもAKIRAの予告編をYOUTUBEとかで見ると、すごいなぁって思う。
名作だ。

そんな大友克洋も原点は漫画らしく、名作をたくさん出している、らしい。
題材が社会的だったり、ハードなSFだったりと重厚で読みごたえがあるのと、画力がすごくて、細かいところまで写実的に描写することでリアリティーを出していると、なんかの評論で読んだ。
後述するが、ある表現は今でもいろいろな漫画でスタンダードな表現となっている。
大友克洋はあの手塚治虫がライバル心を抱いたことがあるっていうエピソードもあるぐらい、漫画家としてもすごいんだ。

あらすじ。
団地が舞台。
大型の団地の中で、不思議な事故・事件で人が死ぬ。
連続して。
刑事が真相を追求するのだが、実は団地の中には超能力をもった人間たちがいて、そいつらがこれらの事件を発端に団地が崩壊するほどの事件を引き起こす、という話。

あきらかにインチキっぽい霊媒師の女性が、真相を感じ取り怯えて逃げるシーンとか、今でもいろんなフィクションで描かれているシーンだと思うが、初めて読んだときは画期的だと思った。

また超能力がぶつかり、壁が円形にくぼむっていうシーンがあるのだが、これは異能力者のバトルもので昨今よく使われるシーンだが、これも大友克洋が後の漫画界に影響を与えた表現だと。
って「マンガ夜話」で聞いたんだけどね笑

大友克洋をアニメ映画監督、とだけ思っている人は読んでみることをおすすめする。


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