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「などらきの首」澤村伊智

夏も終わり、、、結局今年もスイカを食べなかったなぁ。。
外食では食べられない、家でしか食べられないものってあるよね。
スイカもその1つだと思う。
お店で食べるもんじゃないね。
あとは素麺とか、みかんとか。
手巻き寿司もかな?

そんなスイカで思い出したのは“西瓜提灯”、本短編集に収録されている表題作「などらきの首」だ。

優しい田舎のおばあちゃんとおじいちゃん、西瓜提灯を飾る田舎の風習、のどかな世界にある1つの怪異なる言い伝え、夏の怪談で語られるテンプレートのような設定が、この作者の手にかかると、こんなストーリーになるとは!!
秀逸。

今回のこの短編集には2つの楽しみがある。
1つは比嘉姉妹シリーズとしての楽しみ。
本作は、シリーズに出てくる登場人物やその関係者がメインで物語が進む作品集。
いつものチームのメンツが個々で活躍するとこが見れる、ファンにはたまらない趣向。
早くいつものチームの長編作品も読みたい!!となる後を引く作品なのだ。
シリーズをよく知らないという人は、「ぼぎわんが来る」を読むか、映画「来る」を見たら良いかと。
どっちが先でもどっちかだけでも満足するよ。

そしてもう1つがミステリー要素。
怪異の解明だけではなくて、人の行いを紐とく、推理小説要素がふんだんに盛り込まれてる。
なので、自分のホラー好きな部分もミステリー好きな部分も大満足した。

日本推理作家協会賞短編部門を受賞している作品も収録されている。
こういう一見畑違いのような作品も推理小説として評価されるのを見ると、審査員すげぇなぁと思う。

ただね。。すごいのが。
ホラー → ホラーを利用したミステリー → やっぱりホラー
ってなるのがあって。。
ゾォ~ってなるのよ。
上手い。

いろんな作品、作家がいるけど、お話が上手ってあると思う。

ちなみに、ホラーといえばこれ!!
角川ホラー文庫でごさいます。


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